完成後登記前バーゲンリセール情報 （その１）

昨年後半から顕著に見られるようになった登記前の投げ売り現象ですが、過去ログ：価格のねじれ現象（その４）根底にあるのは不動産市場の変化で、特殊な理由で特定のコンドミニアムに限定された事例ではなく、バンコクの不動産市場の潮目の変化と捉えるべきだと書きましたが、最近の完成前物件の売り出し状況を見ていてもその考えを裏付ける流れとなっているようです。

ここ２、３ヶ月の動向だけでも、プリセール時に早々に完売したプロジェクトだったにも関わらず完成直前になってプリセールとほぼ変わらない、中には損切り価格で大量のユニットがリセールに出される、まさに昨年後半から今年始めにライフ・スクムビット48、アシュトン・アソーク、パーク24等と同じ状況が展開しています。

実例となるいくつかのプロジェクトをご紹介します。

Ideo Mobi Asoke（アイデオモビアソーク）はアソークという名前は関しているものの実際はペッブリー通りに面した立地で、地下鉄ペッブリー駅までは300メートル程でアクセスできる、さらにエアポートリンクマッカサン駅もペッブリー駅からブリッジで繋がっている為２線利用が可能なものの、買い物や食事場所が徒歩圏内には無く生活利便性は決していいとは言えない周辺環境となっているので、発売当初は「売れるかな？」との疑念がありましたが、実際は売れ行き好調で短期間で完売しました。

※アイデオモビアソーク

マッカサン地区の再開発、シンコンプレックスの開発等の将来性への期待と近代的なビルディングデザイン等が肯定的に受け止められたのだと思います。

マッカサンの再開発に関しては、過去ログ：変化するMRTペッブリー駅周辺　（その１）を参照ください。

※アイデオモビアソーク立地（出展：Think of Living)

※アイデオモビアソーク周辺写真（出展：Think of Living）

※MRTペッブリー駅、エアポートリンクマッカサン駅へアクセス（出展：Think of Living）

ビルディングデザインは同じディベロッパーアナンダ社のアシュトンアソーク、アシュトンチュラサンヤン等に見られる曲線式の窓を大胆に取り入れたデザインとなっております。個人的にはこのカーブ窓の大胆な開口部は大好きで、下に掲載する２ベッドールームの角部屋はかなり物欲がそそられます。これがBTSスクムビット線でオンヌットまでの駅近だったら迷わず買いです。

※フロアプラン

※間取図

※カーブ窓ユニットのイメージ

先日同業他社よりアイデオモビアソークのリセールリストが送られていたのですが、予想よりも価格が安いので問い合わせてみたら、プリセール価格とほぼ同じで〇〇バーツしか載せていませんよー、との回答でした。

※同業他社のアイデオモビアソークリセールリスト

この業者は当然自社利益を見込んでの販売でしょうから、オーナーが損切りで売り出しているものと想像します。そのような場合は低層階、ブロックビュー等のあまり人気のないユニットがラインアップするのが通例ですが、販売リストには高層階の２ベッドも含まれています。そして個人的にはかなりの物欲を覚えたあのコーナー２ベッドルーム（13階、タイでは12A階と表記）も発見しました。

このプロジェクトで最もおいしいと思われるこのユニットがあるのは意外でしたので、アイデオモビアソークのリセール状況を調べてみると大量の転売物件が出ていることがわかりました。

アイデオモビアソーク、お前もか！といった感じで、市場の流れが変わった今、登記前のバーゲン販売は一般的な流れとなっており、人気プロジェクトでも例外なし、というのが現実化しています。

こうなると過去ログでも何度か述べているように、一括精算できるのであれば、プリセール購入のリスクを取るよりも、このような登記前物件を購入した方が安全且つ高い投資効率を得ることができます。

ただしこのような人気プロジェクトの場合、値ごろ感のあるリセールユニットは時間を待たずに確実に売れていきますので、信用のおける現地業者に事前に条件を伝えておくと欲しいユニットを確保する確率が高くなります。情報力が全てですので、自力でやろうとしても高値掴みや購入失敗という結果に繋がります。事故能力を過信して失敗するようなリスクを避け、多少の手数料を惜しむと逆に高い買い物になりますし、その後のテナント付等を視野に入れ現地の信用できる業者に依頼するのが賢明です。

ディベロッパーHPで工事進捗状況を確認すると、9月20日の時点で90%程ですので、間も無く引き渡しが始まるでしょう。

※アイデオモビアソーク建築進行状況

次回はアイデオモビアソーク同様の運命を辿っているエカマイの人気プロジェクトを紹介します。