値上がり傾向の築浅中古物件、プリセール物件を買うより本当に得なのか? (その2)

先回はプリセール物件を紹介しましたが、今回は築浅中古物件を見ていく事にします。
HQ by Sansiri
2014年完成
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※HQ by Sansiri平米単価推移
プリセール中も堅調な上昇をしていましたが、2014年完成後から急激な値上がりを遂げています。
完成時の平米単価 170,650バーツ
現在の平米単価 241,249バーツ
上昇率 41%

現在の日本人地区のプリセール物件と変わらない価格レンジとなっていますが、こちらはトンローのど真ん中の立地という強みがありますので、単純比較は禁物です。
プリセール物件に引っ張られる形で価格を上げたわけですが、正直な印象としては、ここまで上がると価格的なメリットはあまり感じません。
但し、“サンシリ社のトンロープロジェクトはすべて30万バーツから”を考えると、「もしかしたらお買い得なのかも?」とつい思ってしまいます。それだけ市場は的確に反応しているとも言えるでしょう。
Quattro by Sansiri
2011年完成
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※Quattro by Sansiri平米単価推移
プリセール中は価格の上下が見られましたが、2011年第4四半期の完成後は右肩上がりの上昇を見ています。2011-3年の不動産市況は、大規模洪水、赤シャツ暴動、クーデター等の要因の影響下にあった事も考慮せねばなりません。
完成時の平米単価 141,138バーツ
現在の平米単価 220,500バーツ
上昇率 56%

HQよりは3年古い物件ですが、広い敷地に2棟の高層タワーから成る豪華絢爛なプロジェクトで、完成当時は大きな話題となりました。ラグジャリー感においては、HQを凌いでおり、賃貸人気に全く陰りは見られません。
プリセール物件に比べてのお買い得感に関しては、先述のHQと全く同じ考察となります。
The Address Sukhumvit 28
2011年完成
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※The Address Sukhumvit 28平米単価推移
2011年の完成後は横這いが続きますが、2013年第1四半期から上昇に転じ、現在まで継続。
完成時の平米単価 159,561バーツ
現在の平米単価 220,878バーツ
上昇率 38%

プロンポン地区の人気賃貸物件です。価格上昇傾向は、既出の2物件と同様です。AP社による最高ランクのラグジャリー物件ではありますが、ここまで上がるとやはり躊躇してしまいます。
ただ、先回紹介したプロンポン地区のNoble BE 33よりはワンランク上の物件と位置付けられますので、その価格250,913バーツと比較すると必ずしも割高感はありません。個人的な趣向で言えば、この価格帯でしたら僕はQuattroを選びます。
Bright Sukhumvit 24
2011年完成
bright sukhumvit 24
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※Bright Sukhumvit 24平米単価推移
プリセール中は大きな値動きは見られませんでしたが、完成後は右肩上がりの上昇を遂げました。
完成時の平米単価 119,636バーツ
現在の平米単価 174,086バーツ
上昇率 46%

ソイ24の中間地点なので必ずしも駅近とは言えませんが、賃貸人気は非常に高い物件です。完成後既に46%も上昇していますが、平米単価は174,086バーツと前出3物件に比べて非常にお買い得です。
開発会社は有名ディベロッパーではないのでブランド力は強くありませんが、好立地、高層タワー2棟、豪華ファシリティ、天井の高いお部屋‥等、条件の整ったラグジャリーコンドです。
もっと他の物件を見ていけば更に興味深い事実があぶりだせそうですが、既にある程度の結論は見えたようです。
築浅中古物件では、

1. 既にプリセール価格に引っ張られて価格が上がりきった物件
2. そして必ずしもまだ価格に反映されてない物件

があるようです。
それでは、このマーケット状況の中でどのような投資判断をしていけばいいのでしょうか?
次回に続きます。

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