日本の空き家状況③ 最終章

ここのところ連日のようにタイで不動産投資を考えている方にお会いさせていただくのですが、初めて投資する方から既に数件持っている方、諸外国でも所有している方、日本で不動産を所有してタイでも投資している方と様々です。
特に日本で不動産投資している方は自ら研究している方が多く、タイの物件はリスク分散として捉えている方が多い印象を受けます。
または初めての投資だけど、買い求めやすい不動産価格、そして日本人も多いタイでの投資を選ばれる方に対してのアドバイスとして、すぐにリスク分散というわけには行かないので、先ずはなるべく失敗の無い物件を選ぶことが重要です。
確かに現状のタイであれば、インカムゲイン、キャピタルゲイン共に取得できる可能性は高く、
日本に比べれば一部地域を除き安価ですので、数物件まとめて購入してリスク分散する形も良く見受けます。様々な内容をお客様から話を伺うことにより、ぼくもまた勉強させていただいおります。
但し、購入物件の見誤りにはくれぐれもご注意ください。
今回は古い物件でも高い家賃で貸し出した成功例を挙げて説明したいと思います。
物件はバンコク居住日本人には有名物件のBAAN SUANPETCH。築年数は1996年で既に20年近く経過していますが、お子様の遊び場の充実やテニスコートを完備しており、何よりも一番人気が高いBTSプロンポン駅前物件です。彦麿呂風に言うと「利便性の宝石箱や~」という立地です。
よって現状の人気は高く、築年数が経過した分以前よりも家賃が手ごろになってきました。
例に挙げる物件相場
間取り 2ベッドルーム 広さ 130㎡~140㎡
通常家賃相場 40,000バーツ~65,000バーツほど
今回賃貸成約となった部屋
143㎡ 75,000バーツ
上記のように10,000バーツ前後、相場より高い家賃設定となりました。
特にこのような築年数の物件ではリノベーションを施すことが確実に増加しています。リノベーションをしていない場合お世辞にも綺麗とはいえませんが、利便性の高い物件ですので、家賃は相対的に下がるものの相変わらずの人気です。またエンポリアム2が今年オープンしますのでより一層便利になります。
他の例としては、リノベーション内容においては中の上クラスと思いますが、僕が見た中で過去最高と位置付けられるのは、ソイ43の1997年築のACADAMIA GRANDという物件の2ベッドルーム120㎡タイプで、本来50,000バーツ~55,000バーツほどの家賃相場ですが、65,000バーツに化けました。残念ながら写真はありません。
なかなか写真では判りにくい面もありますがBAAN SUANPETCHの写真ご覧下さい。

※ 共有部分ではない玄関廻りも施しました

※ 広々リビングダイニング

※ 旧キッチン

※ リフォーム後のキッチン

※ 寝室

※ ジャグジー付バス
はっきり言える事は、これだけリノベーションを施しても費用は日本の3分の1程度でしょう。ただここはタイ。まず工程表の日程はあってないものと思って下さい。
そこにイライラが生じている姿も見受けますが、単価は高くなりますが日系内装業者であれば工程も守れば仕上がりもレベルの高いものとなります。どのような場合でもタイはゆっくりです、時間通り物事が運ぶことは極めて稀です。
今回取り上げた物件は人気物件でしたが、中級人気クラス以下でもリノベーションにより早々に成約するケースはよく見てきました。
オーナーによっては、退去後リノベーションなしにメイドを入れて掃除をするだけとか、多少のリフォーム程度という物件のほうがリノベーションするより多いのですが、その場合築年数が経過した物件は、成約にいたる速度は遅くなります。
中にはお客様が付いてから部屋を綺麗にするというオーナーもいますが、超人気物件以外では成約するのは難しいでしょう。
上記2物件の例は共に日本人居住区の物件となります。小林ミシュランでは数が少ない4つ星物件ではありますが、築年数進んだ現在では何も施さなければ決まりにくくなっています。空室があれば成約になったのは以前の話で、長く成約になっていない物件も両物件内にあります。その理由は何も施さず古いままにしてあるからです。
その場合は家賃を落とすことが成約に結びつける重要ポイントと思いますが、そうする方もいればタイの場合は「私は別にお金に困っていないので、そのままでいいの。」派も少なくありません。実際これはよくある話しなのです。
一時期日本でも単身のOLの方がまるで示し合わせたように、ワンルームマンション購入の動きに出ました。あまり利回り等を気にせずに、一生懸命頑張ってきた自分へのご褒美的な要素もあったのではないかと思いますが、女性の場合、見るポイントも違い、いかにおしゃれかゴージャスかという部分に重きを置いている方も多かったように思いますが
しかしその部分は築年数が経過したときには必ず生きてくる部分と思えますし、今後益々その要素は強くなっていくと思います。
以前のブログでも触れましたが、建物のよさは条件さえも変えてしまいます。徒歩5分以内希望の方がバス便に近いエリアで購入したとか、日当たり重視の方がとてもそうとは思えない物件で購入したとか、様々な条件変更の要因となるのはここに住みたいと思える、建物の良さでした。
また建売といえば、最新製品は利用しているものの、デザイン性にはあまり優れない一つの分譲地に同じような建物が並ぶ物件が多くを占めると思います。
その中でも人気の高い建売分譲主、三栄建築設計の建売はデザイン性を重視して、建築士ではなく建築デザイナーを用い、デザイナーズハウスと呼べる家を建売価格で実現しました。物件や立地によっては他の新築物件より割高には見えましたが、それでも売れ行きは好調で2006年には名証セントレックスに上場し、2012年には一気に東証一部に上場しました。
上場クラスの分譲主でなくても、その地元においてグレードの高い建売一戸建て分譲を造成している会社も多々見受けました。その地域で一人勝ち的な売れ行きを誇る会社も多くあります。その地域に行ったらその会社に行けというのは、口コミも含め多くの地域にあることではないかと思います。
上記のように総じて物件の人気を永く保つには、いかに部屋を他の物件と比較しても選んでもらえるような工夫をしていくかだと思います。日本ではデザイナーズ住宅と判断されるような内装、タイでは元々内装を豪華に魅せる手腕はレベルが高く、経費の安さも一因ではありますが、これだけ施せば日本であれば一体いくらかかるのだろうかと思わせる部屋が勝ち組となっています。
大家さんにも様々な事情はあるでしょうが、過去空室であったことが少なかったからといって、それがいつまで続くとは限りません。
また長く空室が続けば建物の劣化も防げません。劣化の修復により多額の資金が必要になることもあり得ます。
いかなる場合でもリスク分散しておくことで、備えあれば憂いなしとなるのではないでしょうか?
実際に冒頭部分に記載しましたが、初めての購入ではない方は、リスク分散を理由にタイでコンドミニアム購入の方も多いのですが、確かにタイでは日本に比べ高利回りが可能でプリセールによるキャピタルゲインも可能となり得ます。
完成した物件でも、完成後まだまだ値上がりを経験された方も多いのではないでしょうか?
今後の少子化、高齢化社会を考えても「空室時に何をするべきか?」考慮せざるを得ないテーマでしょう。
空室の有効活用を掲げている企業や、又行政が取り組んでいる場合もいくつか見受けます。ヨシダ不動産はバンコクにある会社なので、日本でのお手伝いは出来ませんが、タイでの不動産購入に対してはお役に立てると思います。
とはいえ、経験の無い海外不動産投資において不安も当然だと思います。まずは、ご相談下さい。
次回はパタヤにて数少ない日本人居住物件。13室まとめて売りに出ました。常に満室で、借りたくても空室が中々でない物件です。この物件と隣のもう一つの物件のみで日本人居住区を形成していると言っても過言では無い勝ち物件となり、2軒とも第2弾を建設もしくは計画中です。まとめて13室ではなく1室ずつ販売することも可能です。

特にタイ在住の方、時間がございましたら見に行きましょう。

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