アソークラグジュアリーコンドミニアム賃貸事情

2020年に入る早々時間が空いてしまいましたが、本日よりブログを再開します。今年も宜しくお願いします。

ヨシダ不動産では毎週月曜日に営業会議が開かれ、週毎の賃貸成約の報告等を行っています。その際に当社が販売したコンドミニアム物件の賃貸状況の報告も為されるのですが、本日はエッジ・スクムビット23の販売物件が数ヶ月の長期にわたりテナントが付かず空室になっている点が協議されました。

因みに僕自身はこの会議には参加していませんが、深刻度の高い懸案事項に関しては当然僕の頭には入っていますし、担当者からの報告としても耳に入って来ます。

当社は賃貸付けの強みを売りにしているだけに、販売担当者にとって自ら売った物件にテナントが付かないのはまさに悪夢のような状況で、日々その重圧が頭から離れないはずです。

エッジ・スクムビット23は、ラグジュアリー物件では名高いサンシリ社の開発により2014年に完成。やはり同社開発によるトンローのクアトロやHQ、プロンポンのザ・サーティナイン程のグレードはないものの十分な高級物件です。

立地的に見ても日本人居住区としてプロンポンやトンローのように家族世帯の需要はありませんが、単身世帯にとってアソークは人気の高いエリアで、BTSアソーク、MRTスクムビット駅の2駅利用が可能といった大きなアドバンテージを備えています。

エッジ・スクムビット23完成時は強い賃貸需要があり、順調に賃貸成約が伸びた事はまだ記憶に新しいのですが、今その姿は過去のもの、人気は陰り、当社扱いの賃貸付けまでも支障を来す厳しい逆風が吹いています。

この理由は明白で、アシュトン・アソークに賃貸人気がシフトした、の一言に尽きます。

エッジ・スクムビット23、アシュトン・アソーク、エッセ・アソークの賃貸状況比較一覧を作成しましたので、下図を参照下さい。


※アソーク地区ラグジュアリーコンドミニアム賃貸状況比較

立地に関しては、下図を参照下さい。


※アソーク地区コンドミニアムロケーションマップ

エッジ・スクムビット23の完成時の1ベッドルームの家賃は、32平米前後のサイズで3〜3.5万バーツ、43平米前後で4〜4.5万バーツで好調にテナントが付いていましたが、2018年にアシュトン・アソークが完成し3.5〜4.5万バーツで賃貸開始になると、一挙に流れが変わり始めました。

賃貸物件の内覧をする際には、お客様の希望に合わせて5〜8件程のお部屋を半日かけて案内します。同エリアにあり予算レンジが重なるこの2つの物件は同時に案内される事が多く、競合するとラグジュアリー度の高さからアシュトン・アソークが選ばれる結果になります。

通常駐在員は40平米以上の広めのユニットを選好するものですが、それを土返ししてアシュトン・アソークの34〜36平米の1ベッドが選ばれる状況が展開しています。

最近のプロジェクトは、30〜35平米、40〜45平米の大小2タイプの1ベッドルームを設定するのが通常です。賃貸投資の場合は選ばれやすい大きい1ベッドルームの方が有利で、当社でもそのように推奨していますが、エッジ・スクムビット23においてはそれが裏目に出た形になっています。

エッジ・スクムビット完成時にはさほど人気の無かった32平米の小さいタイプの1ベッドルームは、家賃を当初の3〜3.5万バーツから2.5〜3万バーツに値下げしたところテナントが付くようになりました。

一方昨年賃貸開始となったエッセ・アソークですが、過去ログ:エッセ・アソーク賃貸付け好調でも紹介しましたが、44.5〜48平米の大きい方の1ベッドルームは現在も人気があります。

これは、アシュトン・アソークも超える圧倒的なラグジュアリー度と大きなバスタブを備えている点が功を奏し、駅から600メートルと、バンコクの基準では決して駅近とは言えないマイナス点を克服する結果となりました。

一方、37平米の小さい1ベッドルームは全く振るいません。バスタブが付いていない点がその理由の一つですが、3.5〜4.5万バーツの予算レンジでは立地に優れるアシュトン・アソークが選ばれるのがそれ以前にあります。

アソークにおいては、
2.5〜3万バーツ:エッジ・スクムビット23
3.5〜4万バーツ:アシュトン・アソーク
4.5〜5万バーツ:エッセ・アソーク
の棲み分けが明確になってきています。

今年3月にはムニク・スクムビット23、5月にはセレス・アソークが完成を予定しており、この棲み分けも今年の半ば以降に更なる変化をするものと見込んでいます。

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