息を吹き返すパタヤのコンド市場 (その1)

先日のブログ”バンコク〜パタヤ間の高速鉄道情報アップデート”で高速鉄道開発の情報を更新しましたが、その後日経でも報じられておりました。


※タイ首都高速鉄道、CPが閣議決定で正式受注 (出典:日本経済新聞)

政府主導の高速鉄道及びEECへの大型投資プロジェクトは発表から既に数年を経ていますが、時間を追って個々の開発が具体化する中、パタヤ・シラチャ地区ではコンドミニアム、サービスアパート等のレジデンス開発が急ピッチで進んでいます。

既に供給過剰の感が強いシラチャにおいても続々とサービスアパートが開業済み、又更に建築中となっています。開発はレジデンスばかりでなく、セントラルデパートといった大型商業施設の進出も決定済みとなっており、やはり高速鉄道の停車駅が決まっているシラチャはさらなる発展が見込まれていると見て間違い無いかと思います。

外国人駐在員層が居住するハイクラスレジデンスの供給が不足していた3年ぐらい前までは、多くの日本人が希望する条件の住宅には住めていませんでしたから、そういった物件を除けば、シラチャは供給過剰というよりも十分な選択肢が持てるようになったと考えた方が妥当なのかも知れません。

とは言え、日本人学校の真向かいで大成功しているハーモニックレジデンスを除けば、シラチャのロビンソンデパパート周辺の中心部から外れた立地の物件はまだしばらく苦戦が続きそうです。

さてシラチャの次の停車駅パタヤに目を向けると、昨年暮れあたりから続々とコンドミニアム新規プロジェクトの発表が続いています。昨年5月、正式プリセールを待たずに外国人区分が完売となったエッジ・セントラル・パタヤ以来、しばらくの間これといった新規プロジェクトは無く、このブログにおいてもパタヤからは足が遠のいていた感がありますが、実はじわじわと盛り上がりを見せていました。

大小多数のプロジェクトが発表されていますが、次の3つのプロジェクトが巨大で特に目を引きます。

Grand Solaire(グランドソレイユ)
ディベロッパー Height Holdings
立地:プラタムナック地区、タプラヤ通り
物件概要:67階、48階の2棟、3,600ユニット
価格:12万バーツ/平米〜
完成予定:2023年


※Grand Solaireイメージ

合計3,600ユニットというのはパタヤでは史上最大級の規模では無いかと思います。Height Holdingsはパタヤ地場系のディベロッパーですが、Laguna Beach Resort、Arcadia Beach Resort、The Peak Towers等、これまで多数の大型プロジェクトを手がけています。

過去ログ:パタヤのコンドミニアム市場は底を打ったのか?で、不人気な立地として位置付けたタプラヤ通り内陸部とは違い、このプロジェクトはタプラヤ通りとビーチ側のプラタムナックソイ15をまたいだ立地です。丘の頂上に位置する超高層タワーですので、眺望はかなりいいのでは無いでしょうか?又、ウオーキングストリートへはパタヤのお馴染みの乗合トラック“ソンテウ”に乗れば5分程でアクセス可能。パタヤを知っている人にはお分かりかと思いますが、ジョムティエンとパタヤを繋ぐ幹線道路タプラヤ通りには膨大な数のソンテウが行き来していますので、1分と待つことは有りません。

価格は平米12万バーツ〜となっていますが、超高層階ゾーンでは平米20万バーツに届きますので、エッジ・セントラル・パタヤと価格的に競合してきます。

Copacabana Beach Jomtien
ディベロッパー:Copacabana Beach Jomtien
立地:ジョムティエンビーチフロント
物件概要:59階、1,644ユニット
価格:13万バーツ/平米〜
完成予定:2022年


※Copacabana Beach Jomtienイメージ

ディベロッパーはプロジェクトと同名になっていますが、経歴を見るとThe Palm、The Riviera Wongamatを手がけた実績があるとなっていますので、Nova GroupとRiviera Groupにいたメンバーが手がけているかと推測します。

立地はジョムティエンビーチ通りに面したソイ9となっていますので、ジョムティンビーチの中心付近。ジョムティエンセカンドロードにまたがった広大な敷地での開発となります。

ジョムティエンビーチロードがビーチ沿いに走っていますので、ウオンアマット地区のようにオンザビーチの立地とはなり得ませんが、通りを渡ればすぐビーチ。眺望もいいはずです。

価格帯はGrand Solaireとほぼ同じです。のんびりしたビーチライフを楽しみたい人はこちらがおすすめ。パタヤ歓楽街に頻繁に行く人はGran d Solaireの方が便利でしょう。

Marina Golden Bay Pattaya
ディベロッパー:Global Top Group
立地:ジョムティエン地区、テパシット通り
物件概要:51階3棟、ユニット数不明
価格:10万バーツ/平米〜
完成予定:2023年


※Marina Golden Bay Pattayaイメージ

Global Top Groupはパタヤ中心部でのCity Gardenシリーズの開発で知られる地場系ディベロッパーです。

平米単価は他2件に比較して低く設定されているのは、テパシット通りと立地があまり良く無いからです。テパシット通りはジョムティエンビーチ地区とスクムビット通りを結ぶ幹線道路で、従来から多数のショップハウスが軒を連ねていましがた、最近ではシンハビールの大型ショー会場や日本式大浴場“湯の森”(僕も大好きでよく行きます)等、大型の娯楽施設も営業するようになりました。

ビーチまでは徒歩不可能、ローカル色の強い周辺環境でリゾート気分が満喫できるとは言い難いエリアなのが難点。小さいユニット設定が多く、2.1ミリオンバーツ〜の値付けは、低予算層をターゲットにしています。

奇抜なラスベガスのホテル風外観は、見る人にとっては魅力的に映るかも知れませんが、投資には不適格、住むにおいてもビーチやら買い物やら全てに不便ですので、おすすめできないプロジェクトとなります。

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