airbnbを使ったパタヤの不動産賃貸投資の有効性 (その2) 

airbnbを使って実際どれぐらいの賃貸利回りが稼げるのか?
予約サイトを見ると既に10ユニット程が確認できました。もっと緻密に探せばもっと見つかるかもしれません。
オーナーが自由に宿泊費を設定するので、料金はマチマチです。例えば、The Base Central Pattayaの1ベッドルームは30㎡、35㎡の2タイプでその違いはバルコニーの大きさのみです。とは言うものの、ユニットの所在階、階上の場所によって眺望はかなり違います。
価格レンジとしては、最安値で一泊1,700バーツ、最高値で3,200バーツぐらいとなり、価格差は2倍近くの広がりがあります。
the_base_central_pattaya_屋上プール
※The Base Central Pattaya屋上プール
民泊市場はこれほど野放図なのか?といったイメージですが、売れなければ当然値は下がり、競争の中で淘汰→均衡、となるのは必定です。勿論最初は最安値が価格をリードし、部屋が足りなくなれば価格上昇が始まり、シーズンによる価格変化が生じ‥‥‥、といったシナリオで動いているはずです。
そこら辺はパタヤのホテル価格を見れば良くわかるのですが、オフシーズンは1,000バーツのホテルでも11~4月前半頃は倍の2,000バーツになります。更に需要の最も強いクリスマスや正月は、更なるプレミアム価格に加えて、クリスマスイブと大晦日は必ずホテル内レストランでのディナー付きとなり、結構な夕食代の追加料金までチャージされます。
the_base_central_pattaya_外観
※The Base Central Pattaya外観
莫大なハードウエア投資を行う航空会社やホテルは、実に進化したマーケティング力を有しており、その値付けの複雑さ・確度には実に感心させられます。飛べば無くなる座席といった在庫、日付が変われば無くなる部屋といった在庫、といった特性の商品をを持つこの業界の価格設定は実にシビアです。
不動産賃貸の入口から入っても、airbnbを使って賃貸利回りといった戦略を一度立てれば、競争相手はホテル業者、そして自分の狙いと同じ民泊を営む個人や業者等がライバルとなります。
その前に先ず考えなければならないのは、パタヤでコンドミニアムを使った民泊は違法にならないか?という点です。
日本ではインバウンド市場の飛躍的な伸びを背景にホテルが足りなくなり、地域により民泊を推進する動きはあるもののタイではそうでもありません。
特にバンコクでは、
1.ホテル業界からの圧力
2.コンドミニアム居住者からの苦情
で、コンドミニアム民泊に対しての風当たりが強くなっています。
しかし、実際airbnbのサイトを見ると、バンコクでも千を超える数のユニットが掲載されています。この状態では、今後違法行為として摘発されていく、とにわかには思えません。
特にパタヤにおいては、従来からコンドミニアムの民泊は一般的でした。airbnbに限らず大型ホテル予約サイトであるagodaやホテルズドットコム等にもコンドミニアムの予約が行えるようになっています。
又、パタヤでは多数のコンドミニアムに〇〇コンドテルといった名前がついており、管理事務所がホテルで言うレセプション的な役割を担ってきました。つまりここパタヤでは、airbnbといったサイトが登場する10年以上前からコンドミニアムの民泊は当たり前のように行われていたのです。
そして僕の知る限り、アジアのリゾートの多くでは民泊が既成事実、となっているのです。
パタヤの一部のコンドミニアムでは、管理組合約款でレジャー客等への貸し出し禁止を謳っている可能性はありますが、それを表立って実施すると、転売できなくなる→物件価値が下がる、といった憂き目にあったりします。それは管理組合にとっても「避けたい。」というのが本音かと思います。
この点が、長期賃貸人の多いバンコクといった中枢ビジネス都市とパタヤといったリゾート地の大きな違い、と言えるでしょう。
このようなビジネス慣習を読み取り、パタヤでは民泊のマーケットへ舵を切ったわけです。
逆にパタヤで長期賃貸人を望んでもレジャーに比べかなりマイナーなマーケットになりますので、その獲得は簡単ではありません。バンコクやシラチャであれば日本人駐在員という巨大で安定した借り手がいますが、パタヤでの日本人は少数派、レジャー客に比べて駐在員も少数派、となります。
パタヤでのターゲットは、ロシア・ヨーロッパ・日本からの長期リタイヤ組、それにアジア近隣国の市場を加えたレジャー組、となります。
弊社が得意とする顧客層とは大きく異なりますので、腹をくくってこの新たなフロンティアに乗り出さねばなりません。
どう戦うのか?
再度あの明言を思い出すことにします。
彼を知り己を知れば百戦殆うからず
次回は、The Central Pattayaのユニットでairbnbに掲載されているものを実際に追跡してみることにします。

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