日本の住宅ローンを持ちながらタイのコンドに投資する⑤

第5章 返済比率25%は何をもたらすか
待ちに待った『世界の山ちゃん』がバンコクにOPENします。しかも僕の住んでいるスクンビットソイ39に。またそこからも近いトンロー13の日本村近くに、なんと『矢場とん』もOPENしました。
トヨタを中心に名古屋系の日本企業が多いバンコク。僕が想像するに、この2店舗は日本人だけでなく世界的に受けるはずです。
あとは、ひつまぶしの『蓬莱軒』、味噌煮込みうどんの『山本屋』ができれば、名古屋完全制覇に近いのではないでしょうか?因みに僕は名古屋出身ではありませんが名古屋めし、大好きです。
一人飲み好きな僕は『山ちゃん』に通ってしまいそうです。
第4章では、日本の住宅ローンの仕組みを書かせていただきました。といっても日本の家を売るわけではないので、何が言いたかったかというと、読者様はタイの投資に興味がある方だと思いますので、どうしても返済比率25%の数字の意味を理解して欲しかったのです。
余裕を持って返済でき、趣味や旅行を楽しみながら日本で家を購入し、且つタイでコンドミニアムの投資をする。
何故この数字を視点にしたかというと、自宅購入に対する資金面のあり方は人それぞれですし、返済比率10%台の方もいればそれを切る方もいるし、現金購入される方もいるわけです。
しかし大半の皆様においては30歳代で自宅を購入するのが一般的です。45歳を越えると35年ローンが組めなくなる、のが主たる理由かと思います。
そしてその多くはどこかの会社のサラリーマンとして働き、子供を持ち、ごく普通の生活を営んでいると思います。
僕の働いていた都心近くでの新築一戸建ては4,000万円台~6,000万円台が多く、平均より高い借入額が必要な分、平均より高い収入の方が集まっていたと思います。そしてその平均返済比率が25%でした。
ごく普通の生活を営んでいる方がこの25%前後において日本で家を購入し、無理なくタイでコンドミニアム投資をする、と言うのが先回までの趣旨でした。
タイのコンドミニアム投資は誰にでも出来るものです。外国人購入枠がありますので、その購入枠内であれば、タイに居住しているとか、駐在員であるとか、永住権を取得しているとか‥等の諸条件は全く必要なく、日本に住みながら購入できるわけです。
よって返済比率30%を超える住宅ローンを組んでいる方でも、購入するに当たり何ら問題ございませんし、誰も反対もしません。
大切なのは、返済比率30%を越えるローンを組んでいる方は、高年収でない限り、楽な返済とは言い切れない、という点です。
投資にリスクは付き物です。タイの投資は安全です、また○○の投資は安全です、なんてものはありえない世界です。投資と名が付けばいくらそれが魅力的なものでも、しっかりとリスクヘッジを頭の中に入れていただきたいと僕は思っています。
返済比率25%前後で組んでいる方は購入前後に以下の質問が多く来ます。
① 購入前に繰り上げ返済を考えているけど、良い商品が出たらGENさん教えてね。
② 購入後まとまった資金が出来たから繰上げ返済したい。
③ 買い替えをしたい。これは圧倒的に一戸建てよりマンションの方が多かったと思います。
中古マンションを購入の方であれば、数年内に買い替えをしたいと来られる方が多いということを僕も知っているので、それを見越して数年後にも売れやすいマンションを紹介していました。
25%の数字で購入することの意味を僕が説明しても、殆どの方が理解はしているのですが、やはり購入する前は誰しもが不安になると思います。特に契約数日前というのは最もナーバスになる時間で、マリッジブルーならずマイホームブルー(もっと良い命名ないだろうか?)になります。
しかし購入後実際に新居での生活が始まると、返済比率25%が理に適っているかを実感理解します。購入後訪問をすると、車が買い替わっていたり、インターホンを鳴らすと今までなかった「わんわん」との鳴き声が聞こえてきたり、「子供が私立に合格したの」なんて微笑ましい出来事が起きているわけです。
あんなに不安がっていたのになぁ、と僕も喜びを共有でき、つい嬉しくなってしまったものです。

そして次のステップは借り換え、買い替えとなるわけですね。
これが簡単に出来るのは低金利時代であり、頭金も0円から購入できた上、現状の1%金利であれば頭金を少なくして借入額を増やしても大きな差は生じません。3年後、5年後に買い替えするに当たりさほど頭金となる貯蓄が増えていなくても、その頃には(順調に行けば)年収も上がっているわけで、買い替えローンも借りやすく、昔と違いとてもスムーズな買い替えが出来るようになります。
現在の日本の住宅事情はバブル前と比べると、
金利が安い
建物が堅固
補償が多い

と、至れり尽くせりなわけで、明らかにメンテナンスに関わる費用も減っています。さらに、総体的に住宅に関わる必要資金は減少しているのに、明らかに建物は良くなっているわけですね。
僕自身の日本の不動産業従事時代もそうでしたが、出来れば余裕を持って購入して貰いたい、との思いがいつもありました。その余裕の中からどれだけ良い家を紹介できるか?
価格を安くすればよいのかというと、それでは夢の部分が薄れます。ローンこそ通るものの明らかに高い支払額では生活の余裕がなくなります。良い家を購入し、そして余裕をもたらすのが僕のコンサルティング方法でした。
その結果が25%の返済比率なのです。
リスクヘッジをせずに日本でも自宅を購入できない方の特徴を書かせていただきます。
住宅ローン内定に妨げになるもの ※重要 
お客様は大手上場会社に勤務、勤続年数も10年以上、役職もある、しかし頭金が少ない。
全く持って問題のない銀行が喜ぶ内容のお客さまです。しかし要注意的なところがあり、価格の高そうな服、ブランド物のバッグ、高級腕時計、高額な車での来店。自営業者かな?と思うとサラリーマン。この様な方の特徴としてカードローンや車のローンを多額に利用されているケースが目立ちます。
仮にこの方の内容として
希望購入価格 5,000万円(購入する家もレベルの高い物を好みます。)
年収800万円
借入額 100%ローンの5,000万円 金利1%
月々返済額 141,442円 返済比率21.2%
全く問題ございません
これをみなし金利(4%)で考慮すると
月々返済額 221,387円
年間返済額 2,656,644円
返済比率(40%に収まればOK) 33.2%
これもクリアで全て問題なしです。
しかしローンは否決されました。
どういうことかというと、
住宅ローンの融資を申し込む際、必ず他の借り入れを漏れなく聞かれます。この方は、
カードローン月々50,000円
車のローン月々60,000円を支払っていました。計110,000円
ここが問題なのです。
銀行は以下の計算をします。みなし金利での月々返済額に、現状の借り入れの月々返済額を加えるのです。
みなし金利での月々返済額221,387円+その他ローン110,000円=合計331,387円
年間返済額3,976,644円
返済比率49.7%、アウトです。
この際、銀行はカードローンと車のローンを全額返済すれば融資内定します、と上記条件をつけますが、この様な暮らしをしているからこそ自己資金が少ないわけで、親からでも調達しない限り全額返済できずに自宅の購入がアウトになります。
また、そのような方でなければ他の借り入れはありますか?と普通に聞くのですが、その臭いがすると、その部分はさらっと聞くようにします。そこで突き詰めるような聞き方はしません。何故かと言うと、購入者が夫婦であれば大体は夫婦揃って不動産会社に訪れます。車のローンは家族内周知の事実ですが、カードローンは隠している場合が多く、その場で突き詰めては夫婦喧嘩の火種を作ります。
その空気が読めない営業マンが突き詰めている姿を見ることもありました。
住宅を購入するのに車のローンは問題になるのではないかと思っているお客様もでも、カードローンまで言及されるとは思っていない方が大半でした。それもそのはずで、どなたも経験したかもしれませんが、カードローンを作成する時、銀行はとても積極的ですよね?しかし、いざ住宅ローンを申し込む段ではそれがネックとなるわけです。
もう一つ付け加えると、銀行は決済(ローンの実行)が終わると、今度は喜んでカードローンを作ってください、に変わります。
話はそれましたが、家族にばれたくないカードローンをお持ちの方は、必ずと言ってよいほど退店後にご夫妻の片方から電話が来ます。「実は…。」と。
その電話の主は夫である可能性が高いのですが、その場合条件付融資内定でカードローン全額返済にて抹消すること、が内容となります。ここは我々も心得たもので、妻(夫)にばれないように用立てていただき、何事もなかったように抹消までの段取りを組みました。
このようなケースでは、無事ローン実行されるまでは、お客様は気が気でないどころか、うろたえている場面も多くなりがちです。それもそのはずで、家族に言えないカードローンが理由で長年の夢の自宅が購入できない、なんて目も当てられないし、口が裂けても言えないですよね。
これが逆の場合は最悪で、奥さんが当事者であった場合は泣き崩れる方もおりました。
皆様良い服が欲しいでしょうし、美味しいものが食べたいでしょう。格好良い車が欲しいと思います。それはそれで良いと思いますし、人生は楽しむべきだと僕は思っています。
僕の友達でも、旅客機が趣味で自費での移動は必ずビジネスクラスというのもいれば、時計、釣竿、自転車等、多種多様の贅沢をしている人は多くいます。何か一つ位贅沢したいものがあっても良いと僕は思いますし、そこにお金をつぎ込むのも自由です。ただ、こういう方たちは堅さも併せ持っていて、そういった趣味のコストをしっかりと切り離しているように感じられます。そのような人は、得てして人間的魅力に溢れていたりもするものです。
あれもこれもと言う方は、概ねカードローン等借入額が多いですね。
タイコンドミニアム投資はとても魅力的です。
新築物件時より中古となっても値上がり続けるとか、計画発表時(プリセール)から完成時まで数十パーセント値上がったとか、価格の下落がほぼないとか、コンドミニアムや土地価格が15年近く上昇し続けているとか、夢のような話が事実なのです。
特に日本に暮らしている方が日本の不動産事情と比較してみると、嘘をつかれていると思う方もいるでしょうが、歴然とした事実なのです。
返済比率25%とかリスクヘッジとか僕自身がブログ上で書いてきていますが、これはバブルもリーマンショックも自ら経験してきているからであり、その中で経験を積み財を成した方や、泡のように消えてしまった方、買い替えすら出来なかった方たちを見てきているからであり、その重要性を痛感してきたからなのです。
しかしタイの動向を知っている方であればそんなの必要ないよ、と一笑に付されるかもしれません。
特にタイ人は価格の下落という経験に乏しいので、国民性もあるでしょうが、気にしている様子はほぼ見かけません。不動産投資にもマイペンライ(問題ない、何とかなるさ、といった意味)精神が根付いているようです。
また資金計画については、ベテランの自負を持っておりますので、様々な角度から分析させていただきます。無理のないタイ不動産投資を知りたい方は、いつでもご相談ください。
今回長くなってしまったのでキャピタルゲイン、インカムゲイン共に取得する方法は、次回第6章で書かせいていただきますが、これに関してもあるお客様の実例に沿ってご説明申し上げます。お楽しみに!

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