賃貸業の舞台裏

物件引渡し後、内装・家具付けが終了したエッセ・アソークの2つの1ベッドルームユニット。どちらのユニットも完成後1ヶ月もかからずに、日系企業駐在員のテナントが入り、取り敢えずは一件落着。ほっと胸を撫で下ろしたところです。

今後もいくつかのユニットが完成して同様に賃貸付けを行いますが、この好調さが維持されればな〜と思っています。

賃貸付けは当然立地を含めた物件の良し悪しに左右されますが、適合する賃貸顧客層の有無といったタイミングに左右されるところがどうしてもありますので、運が悪いと空室期間が長く続いてしまいます。

日本人居住区であれば自社の顧客層でほぼ100%賃貸付けを完了させますが、人気のない物件や日本人居住区エリア外の物件だったりすると同業他社にテナント探しを手伝ってもらうようなケースも少ないながらあります。

弊社は多くの日系企業から指定業者としてアポイントされているのと同時にこれまた多数の物件オーナーから賃貸依頼を受けていますので、現地で一般的にコーエージェント(Co-Agent)と呼ばれる同業他社との協業を最小限に抑えることができています。当然、協業すれば等分に利益分配する必要が生じますので、収益性も下がるわけです。

収益性を維持する事により、入居中のテナントサポートへも十分な予算を振り分けられますので、クレーム等も最小限に抑えられるようになります。

前回のブログでも書いたように、膨大な賃貸市場を形成している日系駐在員数が減少傾向にあるにも関わらずユニットの供給は大幅に増えていますので、完全な物件供給過多になっており、この状況は今後長期に及ぶものと予想しています。

とは言うものの、賃貸顧客の確保は決して簡単ではありません。一般的に5人以上の駐在員がいる日系企業現地法人では、不動産業者2〜3社を指定業者とするケースが一般的で、その強制力は企業によりまちまちではあるものの、新たに赴任する駐在員が指定業者以外を選択する事はまずありません。

知らない土地、しかも海外で住居選びをする際には、当然先ずは総務に照会して、先輩や同僚社員からの口コミを得る中で物件内覧を行い決定に至るのが普通のプロセスになっているからです。

ネット検索で出た初めて耳にする業者に数年住む事になる大事な住居探しを任せるよりも、会社が指定する実績のある業者に依頼するのはごく当たり前の選択です。

弊社におきましても現地のフリーペーパー等に少ないながら広告を掲載していますが、賃貸の大票田となる日系駐在員層は前述の通り広告を見て決める事はあまりなく、実際広告効果はかなり限定的です。

駐在員賃貸ビジネスはBtoBが商習慣となっている関係上、現地のフリーペーパーやグーグルアドワーズといったBtoCの獲得戦略は主戦場にはなり得ていないのが現実なのです。

現地で日系不動産業者は多数ありますが、9割方は社員数が10人にも満たない個人事業者の為、日系企業の指定業者になるのは至難の技、結果どうしても広告宣伝に頼ってしまうわけです。

エッセアソークの賃貸状況を紹介しようと思い書き始めた本ブログ、毎度の事ながら賃貸ビジネスの内幕へと大きく脱線してしまいました。

エッセアソークの賃貸に関しては次回紹介する事にします。

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