予算別に見るタイの不動産投資 (その3)

 

前回からの続きです。再度3,000万円までの投資お勧め度一覧表を掲載します。

 

 

2.      3~6ミリオンバーツ

 

【バンコク】

この価格帯は、プラカノン~ベーリン駅間のコンドミニアムをプリセールで購入するのがベストプランと言えるでしょう。尚、このエリアは駅近である事が投資の生命線となる事を肝に命じて下さい。

プラカノン~オンヌット駅周辺は既に多数のタワーコンドが完成しており、多くの日本人が居住しております。現行プリセール物件は限定的ですが、駅近の新築又は築浅で平米単価は14~18万バーツ程となり、これ以下であれば賃貸利回りを得やすい物件となります。 但し、アソーク~エカマイ駅と比して需要は若干落ちる為、空室期間が長くならないような積極的方策を常に講じる必要があります。

バンチャク~ベーリン駅、特にバンチャク~ウドムスック駅に駅近タワーコンドのプロジェクトが進行中ですが、非常に売れ行きが良くプリセール価格で購入してのキャピタルゲインが期待できます。中心価格帯は14~15万バーツと思いの外安くありませんが、スクムビット中心部のプロジェクト以上にラグジュアリー仕様となっている物件もあるので、単純比較すると物件価値を見誤ります。35㎡前後の1ベッドルームが最多ユニットタイプとなり、5ミリオンバーツ前後の投資額となります。

 

【パタヤ】

先回でも言及しましたが、長期契約を基本とした利回りに限定して今回は論じておりますので、賃貸利回り投資には総じてお勧めできません。

唯一突破口があるとすれば、立地の良いタワーコンドをプリセールで購入するぐらいでしょうか?パタヤには駅がありませんので、立地の良さとは、海近・買物近・飲食店近が挙げられます。完成後登記し賃貸投資物件として活用する場合は、(表記の通りお勧めしませんが)、風俗エリアと多少距離があった方がいいでしょう。但し、短期間の賃貸を考慮した場合は、その限りではありません。

尚、パタヤのプロジェクトは地場のディベロッパーによるプロジェクトが多数ありますが、サンシリ、レイモンランド、SCアセット等の全国区のディベロッパーの物件をチョイスしておけば、後々売却しやすいものと思います。ただ圧倒的に数が少ないので、この制約を以ってしての選択は困難さを伴います。

 

【シラチャ】

このエリアの需給トレンドは前回説明した通りですが、この価格帯になると事情は異なってきます。シラチャのコンドはバンコクに比べて安価な為、この価格帯でタワーコンドが購入可能、小さい2ベッドルームも十分視野に入ってきます。

バンコクのコンドと同様に1ベッドルームの供給が圧倒的に多いので、予算に余裕があれば2ベッドルームを購入しましょう。

テナント対象者は日本人に限定される点は前回の説明通りです。70㎡未満の2ベッドルームを購入すれば、予算の高い単身者、夫婦世帯、夫婦+未就学児童1名といった家族構成の需要が期待できるので有利です。

立地のチョイスは、スクムビット通りを挟んで西側(海側)でロビンソンデパートまで徒歩圏内がベスト。セカンドチョイスは、東側(山側)でロビンソンデパート、又はイオンモール徒歩圏内となります。3番目の選択肢は、東側(山側)のトゥクコム周辺となります。

中古物件に関しては、築浅物件に限定し、くれぐれも高値掴み等をする事のないようにして下さい。

 

3.      6~10ミリオンバーツ

10ミリオンバーツ=3,000万円の予算は、日本の地方都市でいいマンションが購入可能な価格ゾーンとなります。実際、現在のバンコク中心部の不動産相場は、日本の地方都市よりはずっと高く、東京周辺部以上の価格となりつつあります。

賃貸利回りは5~6%は安定して得られますし、物件価値も伸び続けていますので、グローバルな資産価値基準に照らし合わせれば、投資物件としては日本以上に魅力があるものと考察します。

少子化、空き家820万戸(半数以上は貸家)、ゼロ金利で物件数の更なる増加、といった状況が導く不動産マーケットの未来は火を見るより明らかです。

中には、「10%以上で回している。」という方もいますが、それは地方都市の不動産賃貸市場を熟知し、それに適合した一棟モノを所有している人が大半であると理解しています。そういった方々は地元に精通する卓越したプロと言えるでしょう。但し、短期的な賃貸投資で戦術的勝利を収めても、キャピタルゲインを同時に手にするのは難しいようです。

ですので、投資物件としてユニット毎に投資する場合は、是非タイを選んでくださいね?

 

【バンコク】

この価格帯からバンコクの不動産投資は、翼を得て羽ばたき始めます。どの選択肢でもよほど間違った判断をしなければ、投資益を手にする事が可能となるのです。でも実際、間違いを犯している人を多く目にしますので、購入前にはヨシダ不動産に連絡して下さいね。

ずばり、アソーク~エカマイ間のスクムビット中心部のプリセールプロジェクトで、1ベッドルームを購入して下さい。可能な限り、プリセール開始前に情報を入手、プロと相談し購入判断をして下さい。完成前にキャピタルゲインを得て転売するには、当該プロジェクトの完売、又は当該ユニットタイプの完売が必要最低条件となります。

人気のないプロジェクトに手を出すと、キャピタルゲインを得ての転売などは覚束ないばかりか、物件価格に見合う手元資金を準備してない際には(賢明な皆様はこういった博打はくれぐれもしないように願います。)損切りの憂き目にあります。

転売益を確実に手にするには、そのプロジェクトが設定された価格で売れるのか?といった事前予測を的確に行う事が絶対条件となります。様々な条件が人気度を形成しますので、よほどバンコクの不動産経験が無い限り独自判断は避けるべきです。

「登記して所有、賃貸物件にすればいいでしょ?」との考えもありますが、そこには次の問題が立ちはだかります。参考記事:増加する賃貸難民で説明していますので、是非読んで下さい。

何れにせよ登記して賃貸投資を計画している場合は、タワー物件、良い立地、ブランドディベロッパーといった条件の揃った40~50㎡の1ベッドルームをチョイスして下さい、駐在員の単身者は狭い部屋を選ばない、低層階は蚊が入るので嫌う等の傾向があるからです。又、条件を満たした物件であれば売却し易い事は説明する必要も無いでしょう。

高値掴みを避ければ、中古物件でもキャピタルゲインを得る事は十分可能です。

 

【パタヤ】

この価格帯でもパタヤは赤と黄色です。現状パタヤを投資先として選ぶのには無理があり、実際日本人の購入者はセカンドハウス、リタイヤ移住、将来の移住を見据えて買っておく‥等が大半です。そうなると、自分の好みに合ったものを買う事が王道です。勿論それは投資ではありません。

但し、極少数の限られた物件に限り、賃貸投資が可能となりますし、少なからずキャピタルゲインも期待できます。セントラルパタヤの中心部、ナクルア地区のビーチフロント物件の一部がそれに該当し、投資物件としてハイスコアを叩き出しています。

僕は週の半分以上パタヤに滞在しており、実はバンコクよりもずっと気に入っています。海があり、交通渋滞は無く、街は十分大きいし、遊びに行くのも手軽だし‥等、これ以上快適な場所は無いと思うぐらいです。バンコクでの事業が大半を占めるので今は無理ですが、リタイヤした暁にはさっさとバンコクを引き払う予定です。私事で恐縮ですが…。

 

【シラチャ】

価格の安いシラチャでは十分以上の予算です。必ずしも賃貸投資物件には向かない場合もありますが、値が上がりそうなプロジェクトも目にします。

近々完成となるMarina Bayfrontはクオリティ、及びプレステージ性の高いプロジェクトだと思います。弊社も数名のお客様にご購入頂きましたが。無事キャピタルゲインを生みました。安産でした。

先日足を運びプロジェクトオーナーファミリー手厚い歓待を受ける中、実に2時間に及ぶ内見をさせて頂きましたが、バンコクのラグジュアリー物件に劣らないクオリティに驚きました。

名前通りのベイフロント物件で、海側の眺望は素晴らしい、の一言。シラチャのへそとも言えるロビンソンデパートまでは距離がありますが、賃貸投資も十分に行けるものと確信しています。敷地内のミニモールは既に営業中で、将来的には現在建築中のデラックスホテルが開業、ノボテルになる予定です。

来年になれば、ずれにずれ込んだロビンソン真向かいのスカイ3プロジェクトがプリセール開始となります。これはまさにスーパーロケーション、近年に無い最高の投資物件として取引される予定です。

中古物件も多数出回っていますが、強気の売り手がまだ多く、決してリーズナブルな値段とは言えません。そのような価格でも賃貸投資では十分に勝負できますが、可能な限り安値で買い、キャピタルゲインと賃貸利回りの双方を狙うべきです。

バンコクと違いシラチャは日本人マーケットに偏った不動産市場ですので、永続的に需要のある首都圏と同様に考えては行けません。5年ぐらいのスパンで投資計画を練る事をお勧めします。その前提で間違いない投資計画を実行すれば、短期でバンコク以上の投資益を手にすることが可能です。

 

長くなりましたが、これでもかなりのダイジェスト版であると理解願います。更に詳しく知りたい方は、コチラよりお問合せ下さい。

 

冒頭で掲載した表は、価格別となっていますが、ここに改めて地域―予算順に直した表を掲載します。予算の動きとお勧め度の推移の相関関係がより分かり易いと思います。

 

※地域➡予算のマトリックス

 

次回は、3,000万円(10ミリオンバーツ)以上の価格帯での不動産投資を紹介します。

 

翼の生えたバンコク不動産投資は、そこからジェットエンジンを積む事になります。

 

お楽しみに!

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