激減するパタヤのコンドミニアムプロジェクト (その1)

今回は、すっかりご無沙汰になっていたパタヤの不動産市場に関して、近況をアップデートする事にします。

遡ること1年以上前に、息を吹き返すパタヤのコンド市場、にて高速鉄道の着工を背景に続々と登場するパタヤのコンドミニアムプロジェクト開発に関して紹介しました。

そしてその後何が起きたのかは、読者の皆様がご存知の通りです。

現地大手不動産業者のColliersから新規発売コンドミニアム戸数に関して、地域別に統計が発表されていましたので、ご紹介したいと思います。


※パタヤ地区新規発売コンドミニアムユニット数の推移 出典:Colliers

上記のグラフでは、
1) ウオンアマット地区(Womg Amat)、パタヤ地区(Pattaya)、プラタムナック地区(Pratumnak)、ジョムティエン地区(Jomtien)、ナジョムティエン地区(Na Jomtien)に分けて、
2) 2010年からの半期ごとに発売された新規コンドミニアムユニット数
を記しています。

地区に関しては、下図を参照願います。


※パタヤエリア地図

2020年の上半期の新規発売は480戸で2019年上半期の4953戸、下半期の10592戸から急減している事が分かります。

2016、17年は積み上がった完成在庫の一掃に四苦八苦していたパタヤのコンド市場では、相当数の在庫が履けた、又政府の東部地区大型開発プロジェクトの一つである高速鉄道建設が決定したことを背景に、2018、19年は発売が息を吹き返したところ、2020年入りコロナ問題が浮上、急遽発売延期・中止に舵を切った経緯が、グラフ統計に鮮明に表れています。

2020年上半期のプロジェクト数は2件に限定されており、そのうちの一つはウオンアマット地区のAromで、ナクルアソイ16のゴールデンアドレスを持つビーチフロント物件になります。ビーチに面した約5500平米の敷地、55階建、総戸数319、上層階にはジャクジー、プライベートプールを備えるユニットがあるなど豪華仕様となっています。ディベロッパーはColors Developmentという聞いた事のない会社ですが、総販売代理店はCBREですので、多分大丈夫でしょう。


※Arom Wong Amat外観イメージ

価格は37.5平米の1ベッドルームが6ミリオンバーツ〜ですので、平米単価16万バーツ〜になります。

ナクルアソイ16はこのエリアのランドマークとなるノースポイント(Northpoint)、サンシリ社によるバーンパイハド(Baan Plai Haad)等の豪華コンドミニアム群、プルマンやセントラ等の大型ホテルが軒を連ねるエリアで、パタヤ中心部へのアクセスの良さも相まって、非常に人気が高く、パタヤ地区では平米単価も最高値となっています。

ここら辺のビーチフロントの土地が良く残っていたなあ?との印象を持ちますが、どこかの一軒家でも買い取って更地にした後の開発かな?ソイ16でも外れの方の立地になりますが、敷地を出ればそこは名高いロングビーチですので、リゾートコンドとして申し分はありません。

時期が良ければ間違いなく売れるプロジェクトですが、コロナの今外国人は買いに来られませんし、ディベロッパーの知名度もありませんので、さぞや苦戦を強いられている事でしょう。

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