出回り始めた投げ売り物件(その3)エッジ・スクムビット23

今回紹介するのは、Edge Sukhumvit23(エッジ・スクムビット23)の2ベッドルームです。


※Edge Sukhumvit 23、販売広告

こちらのユニットは売却済みとなっており、今頃紹介するのも時節を逸していますが、市場動向を理解する上で参考になるかと思い紹介する事にしました。

ユニット詳細は、27階以上、2ベッド2バス、65平米、11ミリオンバーツ(平米単価16.9万バーツ)

この物件は、BTSアソーク駅とMRTスクムビット駅という2線利用可能、まさにバンコク中心の立地となりますので、前回と前々回に紹介したMRTペッブリー駅周辺より価格帯は一段高くなります。又、これまでの2物件は、完成後登記前転売物件でしたが、こちらのプロジェクトは2014年に完成しており、登記は勿論のこと内装・家具付が終わっている中古物件に分類されます。

“27階以上”と記述したのは、売却済みなとなっていたので情報が得られなかった、エッジ・スクムビット23は2ベッドルームの設定は27階以上のみ、であるからです。

エッジ・スクムビット23 に関して、3年ほど前に当ブログで紹介していますので、そちらを参照下さい。当時のバンコク不動産市場は最後期とは言え活況の真っ只中にいましたので、ブログの文脈も須くそのトーンで染められています。現在の低迷市場環境の中で改めて読むと大きな違和感を感じてしまう点は、予め説明しておきたいと思います。
参照過去ログ:
アソーク地区ど真ん中 Edge Sukhumvit 23
Edge Sukhumvit 23は今が最後のチャンス

この広告の物件の平米単価16.9万バーツには思わず目が行きました。HIPFLATを確認するとエッジ・スクムビット23の売出し平均平米単価は225,952バーツとなっています。


※Edge Sukhumvit23 Market Status (出典:HIPFLAT)

但し、これは売り手の希望価格になりますので、実際の市場価格は19万バーツぐらいから、と僕自身は織り込んでいました。それから考えても、高層階の2ベッドが16.9万バーツというのは驚きの価格です。

尤も、このプロジェクトはバンコクの3大歓楽街の一角を成すソイ・カウボーイの斜向かいの立地の為、夫婦・家族世帯にはどうしても敬遠される傾向にあり、1ベッドルームの賃貸需要が高く、賃貸投資上2ベッドルームはどうしても不利になります。

又、このプロジェクトは2010年頃からプリセールされていますので、ほぼその当時の価格又は若干それよりも安い、というのが価格位置付けになります。

但し、アソーク交差点付近はバンコクでも最高の利便性を誇る一等地であり、日本人居住区にも重なりますので、日本人にとってはトンロー、プロンポンに次ぐ投資適格エリアとなります。

どうしても価格が高い為、購入者はタイ人富裕層や予算が潤沢な海外投資家に限定されていましたが、平米16万バーツ代の価格であれば、オンヌット以遠の駅近プリセール・新築物件と価格帯は重なってきます。

又、アソーク交差点周辺のプリセール中、又は新築のタワーコンドミニアムで20万バーツを切る物件は先ず目にする事はありません。

過去ログ:人気プロジェクト MUNIQスクムビット23、アソーク地区の他プロジェクトと比較 を参照願います。
書いた当時からは、価格は大きく変わっております。特にアシュトン・アソークに関して、平米27万バーツ〜で表記されていますが、その後は裁判沙汰で登記が大幅に延期された為にキャンセル在庫が積み上がり、その後在庫が掃けないうちに市場下降が始まり既存オーナーの転売物件が大量に市場に放出され、ディベロッパーの在庫一掃最低価格では22万バーツ程まで下がりました。
そこら辺の事情は、過去ログ:在庫一掃セールで気になるプロジェクト (その2) を参照下さい。

アシュトンアソーク以外にも、間も無く引き渡しが始まるセレス・アソークは23万バーツ〜、ムニク・スクムビット23は20万バーツ〜が実質取引価格になっていますので、5年経過した中古物件とは言えかなり割安である事が分かります。

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