FASWASのオンラインセール

先回まではノーブル社のオンラインセールに関してお伝えしました。こういったバーゲンセールはディベロッパーのみならず、複数の不動産ポータルサイトでも実施しております。一般的にポータルサイトで掲載される物件の大半は個人オーナーのリセール物件となりますが、一部のポータルサイトではディベロッパーの在庫の販売も請け負っているようです。

先月には現地大手ポータルサイトのFASWASでもオンラインセールスが実施されました。タイ不動産オンラインサイトにおいては、DDプロパティーやHipflatが草分け老舗的な存在とすれば、こちらは新興勢力に属し、スタイリッシュで洗練されたユーザビリティを武器に急拡大しました。

FASAWASは広告掲載を収入源とした他サイトのビジネスモデルとは違い、広告費は割安にして一定の成約手数料を徴収します。但し、売り手はそれを見越して販売価格を設定するので、このサイトの価格を見ると他に比べて高値になってしまいがちです。FASWASは他サイトのように掲載して放置しがちな他サイトとは違い、各物件に販売コーディネーターが配置されますのでプッシュ型の販売スタイルが取れる点は評価できるでしょう。但し、価格設定をうまくコントロールできれば実効性のある販売戦略が展開できると考察しますが、まだそのハードルは超えていないように見受けます。

FASWASのオンラインセールスには膨大な数の物件が販売されていましたが、結論から言うと、通常の掲載物件を並べ直し、見せ方を変えた程度のものでしたので、期待外れ以外のなにものでもありません。

実際に掲載された物件ページのスクリーンショットを参照下さい。


※FASWASオンラインセール、スクリーンショット

〇〇パーセントオフの表示がありますが、オリジナルプライスがプリセールプライスなのが市場価格なのかはっきりせず、実際得する値段なのか否か良く分からない点は相変わらずです。尤も、プリセール価格と言っても、ディベロッパーは売れ行きを見ながら素早く価格改定を繰り返しますので、どの時点でのプリセール価格分からなければ、実際の料金位置づけができない点は、当ブログの読者の皆様であれば良くご存知かと思います。

Noble Recoleは、スクリーンショット以外にも多数売りに出ていましたが、先日のノーブルオンラインセールスでもオリジナルプリセールスプライスレベルで多数売られていましたので、特に目新しさはありませんし、価格も安いわけではありません。

面白いなと思う物件を四角で囲んでいます。

Mieler Sukhumvit 40はメジャー・ディベロップメント社による昨年完成したプロジェクトです。低層7階建てながら各階に4邸のみで全て108〜129平米の3ベッドルームのみとなります。

BTSエカマイ駅から500メートル弱(徒歩6分)と駅近の部類なのですが、偶数側のソイ40の微妙な立地。買い物等はエカマイ駅直結のモール“ゲートウエイ”一択になりますが、車での移動には便利ロケーションです。同エリアには日系、インターナショナル幼稚園、インターナショナルスクール等がありますので、家族世帯による高い賃貸需要が見込めます。

住環境も良く、ユニットも大きめで、全戸24邸、プライベートリフト仕様となっていますので、プライバシーを重視する人には人気が出るものと思われます。

FASWASでは、21,600,000バーツが15,552,000バーツの28%値引き。ディベロッパーのHPでは18,700,000バーツが15,900,000バーツ15%値引きより、となっています。FASWAS のユニットがディベロッパー在庫の委託物件か個人オーナーの再販物件かは分かりませんが、バンコクに進出している会社のオーナー家族等が自己居住して、住まなくなったら賃貸運用するというようなシナリオの方には(かなり希少的存在かと思いますが)、いい買い物になるのでは無いかと思います。


※Mieler Sukhumvit 40 Unit C 間取図

もう一つのLaviq Sukhumvit 57ですが、昨年暮れに完成し今年に入り賃貸が始まったばかりの物件です。日本人には高い人気があり、ヨシダ不動産でも既に多くの成約があります。3メートルの天井高、共益エリアのインテリアは高級ブランドFENDI社が手がけるといった仕様の豪華物件ですが、ディベロッパーのReal Assetの名前は馴染みが無い為クオリティ等にはリスクを感じていた購入者も多かったと聞いています。結果的には他ディベロッパーに比しても大きな瑕疵問題で出なかったようで、当初の心配は杞憂に終わっています。

同社はトンロー通り(ソイ55)にも豪華物件を建築中ですが、このLaviqは今後の展開に対してポジティブなマイルストーンとなったと見ていいでしょう。

このユニットは18%オフとなっています。10ミリオンバーツを切る価格での売り出しはあまり目にしませんので、買い得物件候補の一つにはなるものと思います。

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