ノーブルのオンラインセール、“リセットプライス”

6月1日からノーブルディベロップメントが6件のプロジェクトを対象にオンラインセールスを開始します。


※オンラインセールスの対象プロジェクト

キャッチフレーズは“リセットプライス”。プリセール当初に価格をリセットするという事なのかな?

プルンチットの駅直結物件ノーブル・ブルンチットや駅からは若干離れますがアソーク地区のノーブル・リコールが含まれています。

ノーブル・プルンチットは僕自身1年ほど住んでいた事もあって興味が惹かれましたが、このリセットプライスのフレーズにはつい笑みがこぼれます。ノーブルプルンチットは僕的にはとても気に入っており注意を払って動きをモニターして来た為、これまでの流れやある程度の内情は熟知しています。ですので、ノーブルのあの手この手の奮闘ぶりには何だか微笑ましく思ってしまうのです。

ノーブルプルンチットが完成した2017年時分は、バンコクのコンドミニアム市場は高騰の真っ只中にあり、市場平米単価21万バーツ以上で取引されていたものと記憶しています。

完売していないにも関わらず、ノーブルは抱えている在庫を市場リセール価格に呼応する形でどんどん販売価格を上げて行ったのですが、その欲をかいた強気の販売戦略は裏目に出て長い間大量の在庫を抱える結果となりました。

A棟(14階)、B棟(51階)、C棟(47階)の3つのタワーからなる総邸数1,444邸、プルンチット駅直結にも関わらず、敷地面積は9ライ強(約14,800平米)と広大な為、豊かなグリーンスペース、50メートル長のスイミングプール、大型フィットネスルーム、自走式地下駐車場等々が余裕を持って完備しています。

今年完成予定となっているアソーク地区のタワーコンドミニアム、ムニク・スクムビット23やセレスの敷地は1ライ(1,600平米)強ですので、とてつもない広さである事がよく分かります。さすがに1ライでは自走式駐車場は設置不可能な為、両物件とも機械式立体駐車場になっています。

ノーブル・プルンチットのユニットは1ベッドルームでも45平米以上ありますので、広さには十分な余裕があるのですが、問題は間取りになります。A棟全室、B棟の南向き、C棟の西向きは全てスタジオタイプ(日本のワンルームマンションのような間取り)となっており、このタイプのユニットが積み上がった在庫の大半を占めています。

ノーブル・プルンチットは全戸プライベート・リフトでのアクセスという豪華設定なのはいいのですが、この設定が間取りづくりのしわ寄せになったと見受けます。

ここら辺の事は過去ログ:大型プロジェクト、ノーブル・プルンチット完成! (その2) で紹介していますので、そちらを参照して下さい。

オンラインセールスに話を戻します。ノーブルのHPを見るとこのオンラインセールは、タイ人又は労働許可証を持つタイ居住者が対象、との注意書きがあります。お金さえ払ってしまえば海外在住者でも文句無いはずなのではと思うのですが、後々海外居住者は駄目、という事にもなり兼ねませんので、飽くまで自己責任という事でお願いします。

ノーブル・プルンチットの販売ユニットは、C棟の1ベッドルームのみでトータル20ユニット。内容を見ると、人気の東側のユニットは3、4階の3ユニットのみで、後は全て西側のスタジオタイプの間取りのユニットとなっています。

東側のユニットはサイズも大きいので9.9〜10.7ミリオンバーツ程の価格ですが、西側のユニットは7.6ミリオンバーツ代からありますので、ノーブル・プルンチットの価格としてはこれまで見なかった割安感を抱きます。

下の写真は価格一例で、HPからの抜粋です。


※ノーブル・プルンチット、ユニット価格一例

これまでノーブル・プルンチットは在庫一掃の為に数多くのプロモーションをして来ました。つい3ヶ月ほど前も、ワンプライスの名の下、平米単価20万バーツの価格を打ち出したばかりです。実際はワンプライスでも何でもなく、平米単価19万バーツ〜の様々な価格で売っていました。

参照過去ログ:在庫一掃セールで気になるプロジェクト (その1)

今回の広告を見ると、45.49平米のユニット価格14,788,000バーツを7,961,000バーツに値下げといった表示になっていますが、こういったやり方にはどうしても胡散臭さを感じます。この14,788,000バーツの価格がどこから来るのかさっぱり理解できません。平米単価にすると32.5万バーツ!!になります。つい最近も平米20万バーツに売っていたくせによく言うよ、と思うわけです。

又、ユニットの写真を見ても、西側のユニットに東側のユニットが掲載されていたりします。

一事が万事とは言いませんが、ディベロッパーがこれまで繰り返し行なって来た誇大広告、虚偽、欺きの販売手法こそが、多くの顧客の信頼を失わせ、何をやっても疑惑の視線を向けられる状況を作って来ました。そろそろ低次元商法から卒業して、信頼価値、顧客満足といった方向に覚醒して欲しいものです。

ノーブル・プルンチットの7,961,000バーツ(平米単価17.5万バーツ)は魅力的な価格ですが、このタイプの間取りでも構わない、というのが前提になりますし、賃貸投資に回す場合は、このタイプは借り手にやはり人気が無い、と言う点を補足しておきます。

又、完成から3年経っていますので、例えば4.5万バーツの家賃で利回りを得ていたとしたら、ネットで1.5ミリオンバーツ程の収入は得られたはずですので、そう考えると結構微妙な選択になってくるものと思います。

又、東側のユニットは3、4階のみですので、こちらも又微妙なチョイスとなります。

そうこう考えていくと、そんなにお得感はないなー、というのが僕の結論です。

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