新型コロナウイルスによるタイ不動産業界への影響 (その5)

前回のブログから1ヶ月が経ってしまいました。

現在に至るまでは、言うまでもなく世界情勢はコロナ一色で埋め尽くされており、ポストコロナの未来はどうなるのだろう?といった事は、僕が書くまでもなく読者の皆様の思考の中心にでんと居座っているものと思います。

ある社会学者は コロナ(Corona)以前をB.C.(Before Corona)、以後をA.C.(After Corona)と呼んでおり、うまい事言うなと思いながらも、それ程までの一大事なのか、と改めて強く印象付けられる次第です。

日々の経済活動に置いては、既に一縷の望みすら感じない程に悲壮感が増すばかりで、前回3月31日のブログでは、会社の給与カット等の最悪の事態に陥る局面では〜と記しましたが、その後10日程でそれが現実的なものとなり、会社経営も完全な非常事態モードに舵を切っています。

不動産業でこの状況なのですから、ホテルや飲食店等の業種はさぞ大変なのだろうと同情を禁じ得ません。

朝日新聞デジタル版でバンコクの日本食店の苦境に関して報道されていましたので、参考までに転載します。


※タイの日本食レストラン苦境 出典:朝日新聞デジタル版

タイでの日本食店の多さに関しては、当ブログの読者であれば当たり前に理解しているとは思いますが、3,637店もあるとは改めて驚きました。日本国外では最大級の数かと思いますが、経営者と従業員は苦境に立たされているものと思います。

NHKのHPでタイの繁華街の写真が掲載されていました。暗くて見難いですがここはタニヤ通りですかね。タイ通の人であればこの光景にはびっくりするのでは無いでしょうか?今までタニヤのこんな姿を見た人はいなかったはずです。


※バンコク繁華街の光景 出典:NHK

そして昨日、4月30日まで適用予定の非常事態令と夜間外出禁止令が5月31日まで延長されることが、タイ首相により発表されました。

以下は、在タイ日本大使館より届いたメール分の抜粋です。

・4月28日午後,プラユット首相は会見を行い,4月30日まで国内全土に適用されている非常事態令及び夜間外出禁止令を5月31日まで延長することを発表しました。概要は以下のとおりです。
・具体的措置については,原則的にこれまでの内容が踏襲され,閉鎖中の営業施設などの営業規制緩和等については引き続き政府部内で検討中であり,今週中を目処に改めて発表されるとのことです。
・今後の発表等により変更等の可能性もありますので,最新の情報収集に努めてください。

1.新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のタイ国内の状況改善のために,「仏暦2548年の非常事態における統治に関する勅令」(非常事態令)に基づき,タイ王国全土を対象にした非常事態宣言を,一ヶ月間(5月31日まで)延長することを閣議決定した。

2.非常事態宣言の具体的な措置の一環であるタイ王国全土を対象とした夜間外出禁止令の適用を一ヶ月間(5月31日まで)延長する旨も閣議決定した。夜間外出禁止令の対象時間は,これまで同様午後10時から翌朝4時である。

3.非常事態宣言下での具体的措置については,原則的にこれまでの内容を踏襲するが,閉鎖中の営業施設などの営業規制緩和等,引き続き政府部内で検討中であり,今週中を目処に改めて発表する。

タイほどの法的強制力はありませんが、日本でも5月6日まで緊急事態宣言を発令していますが、延長される可能性が高いように思えます。

今年に入り、タイ不動産市場の低迷から買い場の模索等を始めたところ、コロナによりそのような観測は一挙にワイプアウトされてしまいました。

不動産市場は、金融、株式、商品市場のように即時反応を見せる事はありませんが、遅効性を持って確実に反応をしていく事でしょう。現時点で動向を論じるには時期早々かとは思いますが、今後1〜3年は市場に出現する兆候、現実の動きには目が離せない状況が展開する事は言うまでも無いようです。

おすすめ