バンコク築深コンドミニアムVS新築コンドミニアム (その2)

Somkid Gardens(ソムキッッド・ガーデンズ)を築深コンドミニアムの第一例として検証します。


※ソムキッド・ガーデンズ外観

1991年の完成ですから筑後30年を経過しようとしていますが、今も賃貸人気は高い物件です。バンコクのコンドミニアム時代の幕開けを代表する物件として現地の業者であれば誰もが一目を置く建物です。

ロケーションはチッドロム駅から300メートル程、セントラルデパート本店の裏手、ソイソムキッドの立地。コンドミニアム名は通りの名に因んで付けられた事が分かります。

ポータルサイトHipflatによれば、ソムキッド・ガーデンズの市場価値は以下の通りとなります。


※ソムキッド・ガーデンズ市場価値 (出展:Hipflat)

2010〜現在のグラフ表示ですので、売り出し時の販売価格は分かりませんし、僕も熟知しておりません。

ただ、1997年の通貨危機後に中古物件として8ミリオンバーツ程で売り出されていたのを目にしましたので、その頃の平米単価は7万バーツ前後だったのではないかと推測します。

前回のブログで説明した通り、1990年代の10年間でコンドミニアムの平均平米単価は倍になっていますので、当時はバンコク随一の高級物件の位置付けだったとしても単純計算すると売り出し時は平米単価4万バーツ以下だった可能性が高いと見ています。(間違っていたらごめんなさい。)

現在の販売価格平均平米単価は198,891バーツとなっていますので、新築売り出し時の5倍の価格がついている事になります。

新築価格で購入したオーナーは、15%前後の賃貸利回りを得てきたでしょうから、空室率を8割がたと設定しても、購入価格の4倍程は賃貸収入を稼ぎ出した計算になります。

30年弱持ち続ける事により、単純計算で9倍のリターンがあった訳です。

留意しておきたいのは、1997年の通貨危機でタイバーツは1ドル25バーツから40バーツ程に下落した点です。最安値では48バーツまで下がりましたが、危機後管理となった2〜3年は40バーツ前後で推移していたと記憶しております。

僕自身も1998年に2件、2001年に1件、2002年に1件、バンコクやパタヤで他の物件を購入しましたので、為替レートに関しては記憶に留めております。

僕の目にしたソムキッド・ガーデンズの売り出し広告は、通貨危機で売る必要に迫られたオーナーによる投げ売りだったのだろう、と今思います。あの時自宅用に買っておけば良かったと思うのですが、その頃は不動産業界とは無縁でしたのでそのような目先は働きませんでした。

僕は過去オーストラリアのゴールドコースト、シドニー、シンガポール、香港に駐在しており、全く違う業界の仕事をしておりましたが、折に触れて不動産も目にしてきました。

ゴールドコーストのブロードビーチフロントの新築2ベッドルームが5万豪ドル(1987年頃)、オペラハウスとハーバーブリッジを見下ろすロックス地区の高級タワーコンドの1ベッドルームが35万豪ドル(1993年頃)、シンガポールのスコッツロードのフリーホールドコンドの2ベッドルームが1ミリオンシンガポールドル(2000年頃)等、思い出せばいつも「何であの時買わなかったんだろう?」と後悔の念が沸き起こりますが、不動産投資はそのような経験の連続なのだろうとも思います。

話が脱線してしまいましたが、ソムキッド・ガーデンズの物件詳細は次回に続きます。実に興味深いですよ〜。

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