8月25日のセミナーを終えて

セミナーを終えて一昨日帰国しました。多数の方に参加頂き感謝です。皆様の海外不動産投資の参考に少しでもお役に立てたとしたら嬉しい限りです。

 

※セミナー会場

 

※セミナー終了後の懇親会

僕はバンコク不動産投資をテーマとして、タイ経済概要、タイ不動産市場概要と最新情報、日本人居住区での賃貸投資戦略、お勧めプロジェクト“アシュトン・アソーク”の宣伝、といったてんこ盛りの内容を40分の限られた時間でお話させて頂きましたが、何しろ時間が足りず最後の方はバタバタになってしまいました。

話の内容の更なる取捨選択が必要とは分かっているのですが、これを説明しないとわかり難いかな?とか、この内容ではミスリードして迷惑をかけないかな?などとの思いがなかなか捨てきれず、己の優柔不断さに反省しながら、挙げ句の果てには自分はビジネスマンの基本的な素養がかけているのでは?などと思い悩んだりといった次第で、50台半ばに差し掛かってもお恥ずかしながら自分の未熟さを改めて認識する今日この頃です。

とは言え、飽くまで弊社の主観の呪縛から逃れる事はないものの、正しい情報、正しい考え方をお客様に届け、正しい不動産投資を行なって頂く、というのが基本理念であり、それを妥協なく体現しようとした事には嘘偽りはありません。それはセミナー内容も同様でしたので、その理念が少しでも感じて頂けたとしたら取り敢えずは成功なのかな?

それは青い未成熟な考え方だろ?適当に信じ込ませて買ってもらえばお前は勝ちなんだよ!などと心に宿るもう一方の邪悪な声が聞こえても来たりするのですが、それこそが顧客を失う結果に導く悪魔の声だと認識するぐらいには経験値はありますのでご心配なく。今後も信用第一でやって参ります。

セミナーに参加頂けなかった方には、使用した資料をPDF版にてお送り致しますので、ご希望の方はメールにてお知らせ下さいませ。但し、このような現地不動産情報も内容にもよるものの賞味期限は精々3〜4ヶ月、もって半年と認識下さい。株、債券等程では無いにしても、不動産市場も時間と共に様変わりする事は事実であり、古い情報で投資判断をするのは非常にリスクが高いのは言うまでもありません。

各国の不動産業者やディベロッパーの説明の前に、海外不動産投資アマチュア投資家の会を主催する征矢野様より貴重なご自身の投資経験談に関して、アジア太平洋大家の会の鈴木会長よりアジア各国の概要・経済情報・投資市場などに関して、の説明がありましたが、業者側にいる僕にとってはとても興味深い内容で大変参考になりました。

おふたりのお話の中での共通した説明として、不動産は超局地経済という言葉がありましたが、これには100%の共感を持っております。

これまで記してきた当ブログの中でも、不動産市場は世界的な市場要因よりも現地的な要因がより決定的に作用するので、日本のメディアでよく目にする「今は〇〇の不動産が買い。」とか「〇〇国の市場が暑い。」などには安易に乗っちゃいけません、と度々訴えてきましたが、不動産は超局地経済という言葉がシンプルにそれを説明しているかと思うのです。

今回のセミナーの後の懇親会でも、転売目的でコンドミニアムを購入したものの全く転売できず、結果的には登記したので賃貸運用をしたいのだが販売した会社では対応してくれず困っています、購入したコンドミニアムの立地では実は日本人への賃貸が難しそうだということがわかり心配です、といった相談を実際お受け致しました。

物件名を伺うと、日本人賃貸はエリア的に難しいながらまだキャピタルゲインのチャンスはあったり、外国人テナントを視野に入れれば十分に利回り投資ができたりするような物件なのですが、販売した会社はそこら辺までの面倒は見る意思が無いのか、今回のセミナーに限らずこの手のご相談はかなりの数に上ります。又、外国人への賃貸となると対応可能な現地日系不動産業者は限られてきますので、図らずともその賃貸経営の実行に迫られたお客様は大きな困難に直面する事になります。

どのようなプロセスで購入に至ったのかをモニターすると、やはりそこには無責任な販売業者、又購入したお客様の拙速な判断といった相互の問題を必ずと言っていいほど見受けるのですが、そのような苦しい境地に立つ可能性がある、と認識して大枚を払う人はいませんから、業者側の過失は当然より責任が大きいと思いますし、始末に負えないのは、それを作為的に行なっている業者も多数存在しているという事実です。

日本でセミナーと称しての販売活動を行っている様々な業者がおりますが、今回セミナーと言うものに初めて参加させて頂いた弊社もそのうちの一つになりました。これは飽くまで販売活動そのもの又は販売助成活動ですので、立ち位置に若干の違いはあるものの、参加した誰もが自己目的の営利活動を行っているのは間違いの無い事実です。それは否定致しません。その意味では、海外不動産セミナー&販売フェアー、等に題目を変えた方が参加希望者に誤解を与える事が少なくなりいいのでは無いか、と僕自身は思っています。

当ブログの読者の皆様に注意して頂きたいのは、中には現地の事情などには疎く不動産市場の基本も理解していないにも関わらず虚偽と口八丁で不適切な不動産商品を販売している業者が少なからずいる、という事実です。こういった業者は確信犯で、僕の心の中に宿る邪悪な声を是として生業とするような人達なのです。

先ほど触れましたお客様が購入した先の業者はそこまで悪質と見受けませんが、故意では無いにしても、顧客を苦境に立たせておいて弊社のような他の会社に相談に行かせても平気な精神性を持っている点は問題かと思います。又、売ってしまえばいいや、といった誰も共感を覚えないような受け入れ難い発想も少なからずあるのかも知れません。

これまで僕は日本でのセミナーに参加して不動産販売を行う手法にはあまり肯定的ではありませんでした。正確な情報、商品は現地にあるのだから現地に足を運んだ上で購入して頂くのが一番である、というのがその理由でした。但し、海外不動産投資を考えるような方は多忙なのでそれが叶わない、日本で現地情報を得た上で現地への渡航の有効性を判断したい、等々考えるのは、海外渡航そのものが結構な高さのハードルなのですから当たり前の事かと思います。

そのような状況で、正確な情報よりも発信力の強さを持っている業者の方が、日本市場の風上に近い利点を活かして成功を納めてきたのは否めない事実です。そして日本のセミナーを通じて不動産を購入している状況を見ながら、

それでいいのか?

この状況こそが、不適切な、又は必ずしも自分の思いとは違う海外不動産物件を購入した人を山のように生み出したのでは無いのか?

といった忸怩たる思いを少なからず抱いてきました。

今回のセミナーに参加したのは、現在の日本における海外不動産販売の実態を嘆くだけでは何も変わらない、その状況を打開する為に、現地の市場の中にいるからこそわかるフレッシュ且つ真の情報と最新最善な投資手法といったインテリジェンスを正確に届けるのが現地業者としての弊社の使命である、と強く認識したからに他なりません。

先述しましたが、我々が行うのも営利行為です。しかし、海外不動産投資に適切な情報とインテリジェンス、そしてその真を伝える使命を果たすのがその前提にある、といった明確な違いを我々は体現していくつもりです。

来年早々は、
1月12日名古屋
1月13日大阪
1月14日福岡
1月19日東京
で予定されているアジア複数国参加のセミナーでまたお話をさせて頂く予定です。

時間のある方は是非足を運んで頂ければ幸いです。日本のメディアやセミナーでは得られる事の無い活きた現地情報をお届けする為に最善を尽くすつもりです。

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