将来の賃貸激戦区スクムビット36 (その1)

昨年暮れ好調なセールスを記録し瞬く間に在庫完売となったThe Esse Sukhumvit 36(ジ・エッセ・スクムビット36)、BTSトンロー駅前といった抜群の立地は勿論の事、間取りの良さ、グレード感、そして共益施設の充実度においても申し分なく、2020年の完成が待ち望まれるところですが、この他にもソイ36において大小含めて5件のプロジェクトが建設中となっており、将来的には激しい賃貸競争が展開するだろうと見ております。

参照過去ログ : 2017年の最後を飾るプロジェクト!THE ESSE SUKHUMVIT 36 (その1) 2017年の最後を飾るプロジェクト!THE ESSE SUKHUMVIT 36 (その2) 2017年の最後を飾るプロジェクト!THE ESSE SUKHUMVIT 36 (その3

 

※ジ・エッセ・スクムビット36

 

トンローとはソイ55の別称で、スクムビットメイン通りからペッブリー通りまで抜ける道を指し、一般的にトンロー地区とは元来ソイ49~59の辺りで、その中心はソイ49~55となります。

 

駅周辺が発展しているアソーク、プロンポン周辺とは異なり、富裕層の高級住宅地だったトンロー地区では、スクムビット通りとペッブリー通りの中間地点に商業モールや飲食店が集中しており、現在でも駅周辺よりずっと華やかな街並みとなっています。

 

コンドミニアムや高級サービスアパート等のレジデンスも、従来はトンロー駅から離れた中心部周辺に集中しておりましたが、BTSの利便性、そしてトンロー中心部の用地の枯渇と高騰を背景に、スクムビット通りを挟んで南側、つまり偶数側のソイ36や38に多くのコンドプロジェクトが計画されるようになりました。

 

トンロー駅周辺はまだまだローカル色の濃い街並みながらも、マリオットホテル&サービスレジデンスが2年前にオープンし、日航ホテルも年内営業を開始予定、又大型オフィスビルが年内開業する等、急ピッチで発展が進んでいます。あと数年もすれば、プロンポン並みとまでは行かないまでもトンローのブランド名に恥ずかしくないなりの街並みになっている事でしょう。

 

方やレジデンスに目を向ければ、ノーブルリミックスを皮切りに、シリアットスクムビット、キーンバイサンシリ、クレストスクムビット34といったハイグレードコンドがスクムビット通り沿いに並んでいますが、これらは全てここ5年以内に完成したものばかりです。

 

そして現在のコンド建設の主戦場は、冒頭で触れた南側のソイ36に移り、建築中のプロジェクトが出揃った頃には想像を超えたレベルでの賃貸競争の展開が予想されます。

 

ソイ36周辺は一軒家、ショップハウス、インターナショナルスクール、幼稚園などはあるものの、コンビニすら見つけるのに苦労する場所で、現状では生活するのに不便極まりないエリアとなっています。商店といえば、日本でも昭和30-40年代頃によく見受けた「何でも屋」みたいな店ばかりで、3ヶ月ぐらい通わないと何を売っているのかわからないような商品構成となっています。ちょっとした買い物にはいいかも知れませんが、日常品を揃えようと思えば、ラマ4世のビッグCやテスコロータス、又はスクムビット通りを挟んだ北側、つまり本来のトンロー地区まで足を延ばす必要があります。

 

現状でもトンロー駅南側の賃貸需要は、スクムビット通り沿いの駅近物件を除けばほぼゼロに近い状況です。そういった不人気エリアに今後の3年間でエッセスクムビット36を含めて6件もコンドミニアムが完成するわけですから、どんな状況になるのかはだれの目にも明らかです。

 

現在建築中のプロジェクトをスクムビット通りに近い方から以下に列挙します。

 

・エッセスクムビット36 2020年完成予定 338ユニット

・ウラビティアトンロー    2017年完成予定(とHPにはありますが未完成) 130ユニット

・アイデオQスクムビット36 2020年完成予定 449ユニット

・ヴィタラ 2018年完成予定 466ユニット

・168スクムビット36 2018年完成 105ユニット

・オカハウス 2021年完成予定 1178ユニット(ソイ36とラマ4世通りの角地に近くラマ4世通りに面している立地)

 

※スクムビットソイ36のコンドミニアムプロジェクト

 

2021年までに合計2666ユニットが完成し、その多くが賃貸市場に供給されます。昨年完成したリズムスクムビット36―38の496ユニット、ノーブルリミックスの656ユニットを含めると合計3818ユニット。他にもトンロー駅周辺のスクムビット通り沿いには、先述したシリアットスクムビット(2010年完成 460ユニット)、キーンバイサンシリ(2013年完成 216ユニット)、クレストスクムビット34(2015年完成 265ユニット)があり、更にビートニクが2020年にクレストの向こう隣りに完成予定です。

 

トンロー駅周辺とソイ36、ソイ38といったエリアは、熾烈な賃貸戦争が勃発するのは火を見るよりも明らかな状況となっています。

 

それでは、このエリアでの賃貸競争の勝者として輝くのは果たしてどの物件なのか?

 

次回に続きます。

 

おすすめ