新たな時代へと向かうルンピニ公園周辺
これまでルンピニ地区やその中でのプロジェクト動向などを紹介して来ましたが、今回もその継続となります。
何故ルンピニ地区をしつこく取り上げるかと言うと、この周辺エリアで進行している、又計画されているプロジェクトは、バンコクの趨勢(すうせい)を見極めるにおいて重要なものばかりだからです。
過去ログ:今後の動向が気になるNIMIT Langsuanで、「もし完成したとすれば、このプロジェクトの価値はこんなものでは無いはずです。」と述べましたが、今回はそう言わしめた背景に関して解説を加えたいと思います。
先ずはルンピニ公園を中心として、開発もしくは計画が進んでいるプロジェクトの位置関係を示した、下の地図をご参照下さい。
※ルンピニ公園周辺のプロジェクトマップ
先ずは建設進行中のプロジェクトからご紹介します。
SINDHORN VILLAGE(シントーン・ビレッジ)
このプロジェクトに関しては、過去ログ:新たな開発が進む超一等地ルンピニ地区でご紹介しておりますので、詳細に関してはそちらを参照下さい。
52ライ(1ライは1,600平米)、8.3万平方メートルの土地に建設中の大型プロジェクトです。
計画されている3つのコンドミニアムのうちの一つとなるSindhorn Residence(シントーン・レジデンス)は2016年に完成しており、ルンピニ公園に面したスーパーラグジュアリークラスの2件、Sindhorn Tonson(シントーン・トンソン)とSindhorn Lumpini(シントーン・ルンピニ)は現在建築中となっています。全ての建設は、我らの大林組が担っています。すごいですね。
2件ともにルンピニ公園沿いのサラシン通りに面していますので、全てのユニットからルンピニ公園の眺望を楽しめます。
※シントーン・ルンピニからの眺望
※シントーン・ルンピニ外観
シントーン ・ルンピニのプロジェクト概要を一見すればその凄まじいまでの豪華ぶりがわかります。
14階建てなのに邸数はたったの20ユニット。間取りは2ベッド、3ベッド、ペントハウスの構成で、広さは230平米から。天井高は3.5メートル、とリッツカールトンのスカイレジデンスを上回ります。
※シントーン・ルンピニ、プロジェクト概要
3件ともに30年の定期借地権付き物件。ルンピニ公園周辺は王室所有の土地が多くを占める為、どうしてもこうなります。
ニミット・ランスアン、ムニク・ランスアンといった、この地区の永久所有権付きのコンドミニアムの価値が改めて認識されるわけです。
話は戻りますが、シントーン・ビレッジの敷地内には、美術館、メディカルセンター、飲食店、ショッピングセンター、憩いの森なども建設されます。一つの街が誕生するといった方が話は早いかも知れません。
続いて計画中のプロジェクトに移ります。
先ずはラマ4世通りとワイヤレス通りの角地、シントーン・ビレッジの2倍となる約104ライ(16.7ヘクタール=167,000平米)の敷地に計画されている巨大プロジェクト、ONE BANGKOK(ワン・バンコク)から。
※ワン・バンコク、完成イメージ
シントーン・ビレッジ同様、コチラも大きな街が出現といった様相です。
オフィタワー5件、ホテル5件、スーパーラグジュアリーコンド3件、ショッピングセンター4件、アート・カルチャーエリア、パブリック・コミュニティエリアなどが建築されますが、敷地の半分はグリーンエリアになるとの事。この壮大なスケールのプロジェクトは、2025年の完成を計画しています。
因みに、建設予定のコンドミニアムは全て30年の定期借地権付きとなります。
※ワン・バンコク概要
最寄駅はMRT(地下鉄)ルンピニ駅で、この路線ブルーラインは2019年に総長55キロの環状線となる計画です。(多分間に合わないでしょう。)
※ワン・バンコク、路線ネットワーク
最後にドュシタニホテル敷地の再開発計画。
場所はラマ4世通りとシーロム通りの角地。今年4月に取り壊され、跡地にホテル、コンドミニアム、ショッピングセンター、オフィスビルが建設される計画でしたが、取り壊しは来年1月に延期となったようです。2024年の完成予定となっております。
※ドュシタニ・ホテル再開発関連記事(出典:newsclip)
この土地も王室所有地ですので、コンドミニアムはやはり30年の定期借地権付きとなるはずです。
この3つのプロジェクトが全て完成する頃には、ルンピニ公園周辺のコンドミニアム、特に永久所有権付き物件はスカイロケットの如く上昇し、一般人にはとても手の付けることのできない価格ゾーン(価格の成層圏とでも言いましょうか?)に突入するはずです。
今書いているこのブログ、5−7年後に改めて読むのが楽しみです。かなりの確度でこの予想は当たっている筈です。