プリセールから完成までのコンドミニアム価格の動き (その4)

このテーマに関して3回に渡り書きましたが、その内容がタイトルにある価格の動きという事よりも、その内幕的な部分に偏っている点に気付きました。

 

その方が面白いかな?と思い、良かれと思って書きましたが、バンコクのコンドミニアム投資に対する習熟度が高い方にはそうでも、初心者の方には???といった印象だったかも知れません。

 

それでは、改めて…。プリセール開始から完成に至るまで、人気プロジェクトはどのような価格変化を辿ったのか?現在登記引き渡しが進行中(ほぼ完了に近い)の人気大型プロジェクトであるNoble Ploenchit(ノーブル・プルンチット)を例にとって見て行く事にします。

〈参照過去ログ:大型プロジェクト、ノーブル・プルンチット完成(その1)大型プロジェクト、ノーブル・プルンチット完成(その2)

 

このプロジェクトのプリセールは、2011年の後半だったと記憶しています。

 

某有名サイトで価格の動きがグラフで示されていたので、転載させて頂く事にしました。このサイトは先進的なコンセプトを持ちながらも、更新が非常に遅い、間違いが多い等の大きな問題を抱えており、理想に作業が追い付かないといったイメージの強い残念な現状なのですが、価格動向を履歴として見せている適当なものが他で見つからなかったので、妥協と共に利用するとします。

 

※Noble Ploenchit価格の動き

 

価格は売りに出されている転売価格の平均値であり、全て売り手が勝手気ままに決めた価格がベースとなっている点を先ずは留意下さい。特にタイでは、市場価格を顧みず、一攫千金とばかりにぼり過ぎだろ?と思えるような値付けをする人が多いので、同じような条件のユニットでも大きな価格差を目にする事が一般的です。

 

プリセール開始後程なく人気ユニットは完売し、間髪おかずリセール市場に登場。不人ユニットも含め2013年頃には完売したプロジェクトです。

 

グラフでは売出し価格が約20万バーツとなっています。

 

コンドミニアムですので低層階で間取りが悪いのは平米単価が安く、高層階の人気の間取りは平米単価が高い、これは説明する必要はありませんよね?

 

実際最低価格のユニットは平米単価17~18万バーツぐらいがファーストハンド価格だったようです。正確な資料が手元にありませんので推測の域を出ませんが、最高価格のユニットは25万バーツを超えたはずです。

 

そして最新の平均売出し価格は、平米当たり271,196バーツとなっています。

 

20万バーツ/㎡(2011年) → 27万バーツ(2017年)

 

5年強で7万バーツも平米単価が上昇した事になります。価格上昇率は、何と35%。

 

従って、ファーストハンドプリセール価格で購入して登記直前で売り抜いた人は、平米当たり7万バーツを儲けたわけです。

 

50㎡の1ベッドルームも転売したケースを例にとると、

購入価格 10ミリオンバーツ

転売価格 13.5ミリオンバーツ

利益 3.5ミリオンバーツ

になります。

 

登記前に支払った合計を30%とすると3ミリオンバーツになりますので、3ミリオンバーツを投資して、5年程で3.5ミリオンバーツを儲けた事になります。ROIは117%になります。

 

3ミリオンバーツも投じたのですが、それなりにリスクはあったと思います。バンコク中心部の超一等地、プルンチット駅に直結、プライベートエレベーターの豪華仕様等々の条件が揃っていたのだから成功は約束されていた、と思う人も多いでしょうが、それは飽くまで結果論なのです。どんなに目利きに自信がある人でも、リーマンショックやバブル崩壊のような事が起こったらどうしようという不安を100%拭い去れる人はいないはずです。

 

リスクと期待できる結果を考え抜き実行した人だからこそ、この大きな利益を手にしたわけです。中にはあまり深く考えずに、「こりゃいいぞ。」と飛びついて幸運を手にした人もいると思います。投資とギャンブルは人類史から消える事は無くなりそうもありませんね?

 

弊社では、このような転売物件もお客様にお勧めし購入頂いております。

 

「既に値段が上がった物件を買えば損するだろ?」と思われる方もいるでしょうが、必ずしもそうでもありません。それどころか、実際、「プリセール価格で買えば良かった。」と思いながらも、お客様には納得してご購入頂いております。

 

そこら辺の説明に関しては、是非次の機会にしたいと思います。

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