予算別に見るタイの不動産投資 (その5) 最終回

 

前回まで予算別、地域別にタイの不動産投資を説明してきましたが、バンコクでは10~20ミリオンバーツ、シラチャ・パタヤでは3~10ミリオンバーツ辺りが適格投資額となっており、「予算が思っていた以上に高いなー。」と感じられた方が多かったのではないかと想像します。

 

特に「東南アジアの不動産は安い。」といった先入観を強く抱いていた方には、多少なりともインパクトがあったのではないでしょうか?日本の地方都市に住んでいる方においては、「バンコクは今自分が住んでいるところよりずっと高い。」と思ったのではないでしょうか?

 

飽くまでテーマは不動産投資のお勧め度である為、投資成功率の高いラグジュアリー物件に照準を合わせている点をご理解願います。想定した大半の物件は、高層タワー、プール・フィットネス施設付きといった日本では見られない程の豪華マンションとなっています。

 

とは言え、実際アジア不動産は都市によっては既に安いといったイメージからは程遠い存在となりつつあります。平均平米単価で見れば、香港は東京の2倍以上、シンガポールや幾つかの中国の大都市も東京の平均価格を遥かに上回ります。バンコクの中心部も他のアジア主要都市同様にここ10年で倍以上になっており、東京の中心部とは言いませんが周辺区の価格レンジと肩を並べる価格ゾーンに入ってきました。

 

「なんでも買っておけば儲かる。」といった時代は既に終焉しており、正しい知識が無ければ投資するべからず、というのが正しい理解となります。まあ当たり前と言えば当たり前なのですが…。

 

多くのお客様から「将来的には自分で住むので、投資を兼ねて購入したい。」といった購入目的の説明を受けます。日本人の生活環境がバンコク程充実している都市は他には無い事は間違い無いでしょう。僕自身、香港・シンガポール・シドニーに長期居住経験があり、アジア全域を見てきましたが、日本人にとってバンコクの住み易さは群を抜いているものと実感します。又、歴史・文化の奥行きもあり、飽きない魅力を兼ね備えた都市でもあります。

 

ロングステイ渡航先の統計では、1位マレーシア、2位タイというのが近年ずっと指定席となっていますが、個人的にはマレーシアがそこまで住み易いと思ったこともありませんし、30回以上仕事で足を運びましたが、住みたいと思ったことなどありません。(ごめんなさい、マレーシア)

 

自然以外の観光資源が乏しく、タイ・シンガポール・インドネシアに比べて訪問客が少ないマレーシアでは、昔からロングステイVISAの取得条件を簡易にしていたのが功を奏し今の地位を築いたのだと理解しています。

 

話がマレーシア攻撃に脱線してしまいましたが、将来的には自分で住むので、投資を兼ねて購入したい、といった方は、前回までの説明に自分の好みを照らし合わせて考えていく必要があります。

 

投資にいいからと言って自分が好きでもない物件を購入しても、実際居住を開始する段階で後悔する事になるでしょうし、反面好みを優先し過ぎると、「投資を兼ねて」という要素が消失し、売却する際に苦労する事になります。

 

当然弊社のようなプロに相談する事をお勧めしますが、手数料を払いたくないので自分でするといった独立独歩の方においても、是非これまでに記した内容を参照し、自分がどこら辺の要素を犠牲にして判断しているのか等、秩序立った考え方で事に当たってください。

 

弊社を利用するにしろしないにしろ、タイの不動産投資においては日本の全ての皆様に成功して欲しいというのが僕の本心です。それにより日本人によるタイの不動産投資が増加し、弊社のビジネスのすそ野が広がっていくものと信じているからです。

 

2016年のブログはこれで最後です。皆様の不動産投資が成功する事を祈念して来年までペンを置く事にします。

 

皆様に素晴らしい2017年が来ますように!

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