予算別に見るタイの不動産投資 (その2)

 

予告はしたもののその後バタバタしており、間が空いてしまいました。

 

それでは、本題に入ります。

 

今回は、3,000万円までのご予算のケースを

・1~3ミリオンバーツ(300~900万円)

・3~6ミリオンバーツ(900~1,800万円)

・6~10ミリオンバーツ(1,800~3,000万円

の3つの価格帯に分けてご紹介致します。

 

投資お勧め基準は、

A お勧め

B ややお勧め

C 要注意

D お勧めしない

の4つにシンプルに分けておりますが、飽くまで投資リターンを判断基準にしている点をご留意願います。従って、購入目的が自己居住のセカンドハウスといったケースは全く考慮していません。居住目的のケースは個々人の持つ異なる事情に左右されるため、一律の評価作業には馴染まないからです。

 

下の表をご覧ください。

 

 

 

1.1~3ミリオンバーツ(300~900万円)

【バンコク】

この価格帯、バンコクで言えば20年前まではスクムビット中心部、10年前までで言えばプラカノン&オンヌット地区でまあまあのコンドミニアムが購入可能でしたが、現在ではウドムスック、バンナー、ベーリン周辺でやっとといった感じです。それでも、駅近物件となると予算オーバーになってしまいます。

このエリアに住む日本人居住者は、主に家賃補助の低い単身駐在員又は家賃補助の無い単身現地採用社員といった方々になります。会社より車を支給されないケースも多く、BTSやMRTを使用しての通勤となり、駅近物件を選択するのが一般的です。でもこの価格帯ではその条件にマッチしませんので、テナント付けが難しくなります。

唯一投資チャンスがあるとすれば、ベーリン駅以遠の延伸路線駅近物件をプリセールで購入する方法が考えられます。アナンダ等の大手ディベロッパーが手掛けていますので、狙い目はそこら辺かと。完成前に転売する方がいいと思いますが、できない場合も視野に入れて価格分の手元資金は確保して下さい。

【パタヤ】

数回に渡り説明して参りましたが、長期契約でのテナント獲得は一部の人気物件を例外として非常に困難になります。この価格帯ですと、例外なく賃貸付には苦労するはずです。現地の不動産業者との取引も必要です。

今回の賃貸利回り想定は1年以上の長期契約を基準に評価していますので、Dの赤で染まっていますが、一つの打開策があるとすれば、先回紹介したAirbnb等のサイトを駆使した民泊ビジネスとなります。ビジネスですので一定の苦労が伴うことを忘れずにどうぞ。尚、こうなると不労所得の大家業といったイメージは遠のきます。

【シラチャ】

昨年ぐらいまでは、日本人居住者の激増による物件供給不足が蔓延していましたが、その後サービスアパート、コンドミニアムが完成し、加えて日本人居住者数も伸び悩み、単身用の1ベッドルームの間取りに関しては、十分に需要が満たされている、と言うよりもオーバーサプライの状況に突入しつつあります。

もともと日本人以外の外国人は極めて少ないエリアですので、日本人マーケットが風邪を引くと、不動産賃貸市場は肺炎になります。

もともと日本人テナント需要を当て込んだ投資家がこぞって購入していた経緯もあり、賃貸市場の冷え込みはコンドミニアムのプリセール市場にも色濃く影を落としています。

それでもテナントを獲得すれば、9-12%の利回りを得る事ができますので、立地が良くクオリティの高いコンドミニアムを購入し、“選ばれる部屋作り”をすれば、高い賃貸収入を享受可能です。

 

3,000万円まで説明を続けたいのですが、時間切れです。次回へ。

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