コンドミニアムバイヤーズガイドを書いて思うこと

先回はコンドミニアムバイヤーズガイド「プロンポン編」の最終回を記しました。これでトンロー地区、プロンポン地区といった日本人居住区中心にある主要物件を全て解説したことになります。
掲載した平米単価は、他社不動産大手の販売価格より割り出した平均値です。飽くまで販売価格であり、取引価格とは違いますので、この事は過去に説明しましたが、改めて念を押しておきます。
タイでは実際の取引価格がデータとして公表される事はありませんので、人気物件であればその差は大きくないと思いますが、鳴かず飛ばずの物件であれば大きなギャップがあるはずです。
当然ながら人気物件か否かは、賃貸人気度で推し量る事が可能です。
賃貸平米単価は、弊社の社内データベース「CRM」から実際の賃貸実績の平均値より算出しています。よって、こちらはリアルディールの価格となります。
弊社のデータベースは過去の数万に及ぶ賃貸実績が蓄積されていますので、日本人居住区の物件であれば、かなり高い精度で物件ごと、間取りごと、年ごと等の数字をトラッキングする事が可能です。
※CRM レジデンス管理
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1,144棟のレジデンスが登録されている
※CRM QUATTRO by Sansiri賃貸管理
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QUATTROでは、計72ユニットが賃貸管理登録されている
テナント様の9割以上は日系企業の駐在員となりますので、どの会社の方がどういった物件に住んでいるか? その会社の家賃手当ては幾らか? 等も正確に掌握しております。勿論、守秘義務がありますので公表する事はありません。
実は、主要取引先の企業様には、年に2回、「バンコクの賃貸住宅の動向」なる報告書を献上しており、そこには、業種ごと、家族構成別の家賃手当てや主要物件(コンドミニアム、アパート、サービスアパート)ごと、間取りごとの家賃等のデータ詳細が記されています。
自画自賛の自尊心を抑制しながらも、ヨシダホールディンググループの30年以上に及び蓄積された賃貸実績とインテリジェンスは、タイの業界では他社の追随を許す事はない、と主張させて頂きます。
ですので、コンドミニアムバイヤーズガイドで掲載した、賃貸平米単価と賃貸実績は十分信頼に足るものだ、と理解していいでしょう。
賃貸人気度Cのコンドミニアムを購入されて、弊社にテント募集を依頼されるお客様が実はかなりの数に上ります。持ち込まれると、「あー、あれ買っちゃたんだ。」と、その物件を抱えて賃貸投資を試みようとしているお客様に今後降りかかる不幸な運命に思いを寄せてしまいます。
人気の良し悪しは完成後半年もかからず判明し、その後更に悪くなる事はあっても回復する事はまずない、のが現実です。市場価格を度外視した家賃設定すればテナント付けが可能になるケースもありますが、銀行に定期預金した方がましなのでは?といったレベルの利回りを覚悟しなければなりませんし、又それも長続きする事はないでしょう。
転売するにしても、弊社のHPに掲載されている、タイのコンドミニアム売買における税金と諸経費に記している通り、登記してから所有期間が5年以内ですと、3.3%のBusiness Taxが加算されます。勿論、購入者側もそういった不利な物件は敬遠します。
又、それ以前に賃貸人気が無ければいい価格は付きませんので、売却時にも大きく損切りをする覚悟が必要になります。
そういったお客様を目の当たりにし、弊社としても同じ日本人同胞としてお役に立ちたいことはやまやまなのですが、それもほぼ不可能なのが現実です。僕たちはお客様のニーズ上にない物件に誘導する事は決してやりません。何故ならそのような信頼を裏切る行為は、賃貸業者としての死を意味するからです。
30年以上に渡って築き上げた信頼を傷付けるような行為は一切排除しておりますし、賃貸部の担当者には周知しているつもりです。
不人気物件に対して、テナント付けのお役に立てることは決してない、をご理解頂ければと思います。
尚、弊社が販売する際には、そういった物件をお勧めする事は決してありません、のご安心ください。
販売時には、リセールの可能性、賃貸見通し、そして売却、といった入口から出口まで全てご案内致しますし、潜んでいるリスクも知っている限りご説明致します。
それでは、タイにおける日本人の不動産投資のすそ野が広がってきた今を以ってしても、このような問題が絶えないのか?
この答えは簡単です。タイの日系不動産業界では、売買業務を行っている会社は賃貸業務を行っていないからです。
ですので、知識武装の無い日本人不動産投資家の方に対して、十分な説明をする事無く販売行為を行っている事が、この現況としてあるのでしょう。
・購入した後、「賃貸はやっていません。」と断られました。
・購入の際に「賃貸も任せて下さい。」というので買ったものの、実際賃貸実績はほぼゼロの会社で、待てど暮らせどテナントが付かない。
といった説明を持ち込まれたお客様より実際よく聞きます。
そんな時、弊社は駆け込み寺の如くその窮状を伺う事が多いのですが、先述の通り、お役に立てることはまずありません。
・良さそうなプロジェクトなので、良く調べないで買った。
という、「勇気」のある方もいらっしゃいますが、プロの僕たちからは見ればそれは「狂気」としか映りません。
キャピタルゲインを狙って登記前に売り抜ける、といった手法の投資家は、プリセールといった不動産販売形態そのものに馴染みが無い為、日本人では未だ極少数です。
購入⇒賃貸利回りを稼ぐ⇒売却、の王道を行く方がほとんどの中で、上記のような状況に大きく憂いを感じています。
購入する前に弊社の有しているデータベース「CRM」で是非検証して下さい。中古物件であれば「この部屋であれば幾らで貸せる。」といった情報を即座に引き出せますし、プリセール物件であっても、その近隣物件のデータからかなり制度の高い賃貸予測を行う事が可能です。
賃貸実績データを知る事無く賃貸投資をする、という事は、野球監督が打率を知らない打者をバッターボックスに送るようなもので、生まれながらにして恵まれた強運でも無い限り、必ず敗けます。
賃貸投資においては、タイで唯一の総合不動産サービスを行っている弊社を利用する事をお勧め致します。
※ヨシダホールディンググループ
yoshiida_holdings_group
お問合せは、コチラから。

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