トンブリエリアの住宅状況について

こんにちは。ヨシダバンコク不動産販売のクボタです。いつも当ブログをご高覧いただきありがとうございます。
さて、私はここ3年ほどBTSウォンエンヤイ駅近くのタイ人用ローカルアパートに住んでいます。駐在員や現地採用の日本人の中で「ファントン」(チャオプラヤ川のトンブリ側という意味)に住んでいる方は少ないと思うので、今日はトンブリエリアの住宅状況について、自分なりに書いてみようと思います。
まず、日本人居住区のスクムビットからかなり離れたトンブリに何故住んでいるかというと、以前旅行者時分にお世話になったタイ人の知人が近くに住んでいて、何度か遊びに訪れているうちに街の雰囲気を気に入ったという理由があります。バンコクで生活するにあたり、どこに住むかいろいろ悩みましたが、当時の勤務地のシーロムまで電車で10分程度で着き、それほど遠くないこともあり、この町に住むことを決めた次第です。
駅からアパートまでの道沿いには入り組んだソイ(グーグルストリートビューでも表示不可能な狭い路地)があり、商店やアパートなどがごちゃごちゃ建ち並び、朝夕は屋台食堂が出て路地沿いに人々が多く食事する光景が見られるなど、下町的な情緒や味わいがあります。近くには海鮮物が豊富にある市場やタイ国鉄のメークロン線の始発駅があり、鉄道でバンコク都の隣県のサムットサコーン県の港町のマハーチャイまで1時間くらいで行くことができます。そしてウォンエンヤイロータリーの中央には、トンブリ王朝のタークシン王の騎馬像がタイ国民を見守っています。
そう、トンブリはタイの現王朝であるチャクリー朝の前のトンブリ王朝の首都だったので、歴史的な建造物や古刹も多くあり、私はそれら名跡を訪ねて歩くのが好きでした。もちろん「暁の寺院」として有名なワット・アルンもチャオプラヤ川を渡ることなく、陸路で行くことができます。
そんなウォンエンヤイですが、現在BTSシーロム線が通っているサトーン通りは、実は1979年のタークシン橋の完成以前はサトーンとトンブリはつながっておらず、今あるサトーン通りは歴史が浅く、駅周辺はローカルタウンの趣きはほとんどありません。つまり、チャオプラヤ川を渡ってからは新しい街並なのです。クルントンブリー駅からウォンエンヤイ駅にかけ、その通りの両側には築浅の高層階建てのコンドミニアムが建ち並んでいます。ウォンエンヤイ駅から終点のバンワーまでに建設中、および建設予定のコンドミニアムを参考までに紹介すると
(1) ブライト(ウォンエンヤイ)
(2) NYX(ウォンエンヤイ)
(3) アイデオ・サトーン・タープラ(ポーニミット)
(4) アスパイア・サトーン・タープラ(タラートプルー)
(5) ザ・キー・ウッタカート(ウッタカート)
(6) アイデオ・ウッタカート(ウッタカート)
(7) テンポ・グランド(ウッタカート)
(8) ザ・キー・ラチャプルック(ウッタカート)
(9) アスパイア・サトーン・タクシン(ウッタカート)
(10) プレジデント1(バンワー)
(11) プレジデント2(バンワー)
(12) プレジデント3(バンワー)
と、ものすごい数のプロジェクトが進行中です。特にバンワー駅とウッタカート駅界隈は、2017年のMRTブルーラインの開通を控え、BTSシーロム線との乗り換え駅として発展することが予想されています。バンワー駅からはシーロムのビジネス街の中心である、チョンノンシー、サラデーン駅までBTSで15分内外で着くことができるので、その利便性の良さを注目されすでにかなりのプレセール物件が売れているとのこと。たとえば(4)のアスパイア・サトーン・タープラは2016年完成予定で、BTSタラート・プルー駅徒歩3分の好立地ですが、なんと販売開始2日で売り切れたといいます。このタラート・プルー駅周辺は、タイ国鉄メークロン線の同駅、MRTブルーラインの駅との乗り換え駅になり、その注目度がうかがい知れるでしょう。
そうなると、古きよき時代の下町情緒の街並みも高層コンドミニアムの未来的なそれにとって代わられるのかもしれません。バンコクの未来はどうなっていくのか、ここ数年いやおうなしに私たちは時代の変わり目を目撃していくことでしょう。注目していきたいものです。

* Aspire Sathorn Thaphra

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