トンロー駅前NOBLE REMIXのある部屋を例とした早い段階で成約しそうな内装を考える

今回はバンコク賃貸事情プルンチット篇の予定でしたが、先日とてもよい部屋を見てきましたので紹介します。
物件は日本人に絶大な人気を誇るトンロー駅直結のNOBLE REMIXです。売り物件として紹介したいのですが、それは次回ということにしまして、今回のテーマは
内装の素晴らしさは家賃、売買価格をも上昇させる
ということで、今までこの話は何度かしてきましたが、実際に写真を交えて説明します。奇をてらいすぎてしまいお金をかけたけど成約しない物件も多いのですが、とても参考になる部屋だと思います。
このような部屋が賃貸に出ると弊社賃貸担当営業は争うようにお客様に紹介しています。
営業同士の情報交換の中で「あの部屋とても綺麗だったよ」なんて会話が出れば、まず成約は早いと思ってください。
日本の場合であれば、リノベーションを施したからといって売買価格に大きな差は見られません。例外もあり相場より500万円以上高く売れたなんてこともありますが、これは他に例を見ない高級デザイナーズレベルに内装を施した場合で、施工費に軽く1,000万円以上はかけていることと思います。
良くあるリノベーション物件でもお金はかけてはいますが、価格は実勢相場をさほど上回ることはできません。なぜなら購入者の多くは相場をよく勉強していて、高いと判断された場合、当然売れ行きは鈍くなります。
リノベーションマンションが相場とさほど変わらないで価格で売り出されることにより、魅力が増すわけですね。裏を返せばその物件の仕入れ時(買取)の価格が相当安くなければならない、といった前提条件が必要となります。
では日本人受けして且つ早期で成約に至る可能性の高い内装例をご紹介します。
まずはこちらの写真をご覧下さい。
スケルトン
※ スケルトン状態
タイのコンドミニアムは家具なしという物件が多いのですが、中にはキッチンのみとかエアコンのみとかフローリングだけは付いていますとか、物件によって様々です。
NOBLE REMIXの場合は床、バスタブまたはシャワールームはありますが、キッチン装備すらありません。タイでは、これが普通といえば普通なのですが。
ただ当物件は2010年に竣工した物件ですので、内装を施した状態の部屋方が多くなっています。現状5室売却物件が出ておりますが、うちスケルトンの状態の部屋は2室です。
またスケルトン状態の場合の方が平米単価は安くなっていることが一般的で、2万から3万バーツほど安くなっていることが一般的に見受けられます。㎡2万バーツとして100㎡あれば販売価格で200万バーツ安ですから700万円強は安いということになり、考えようによっては内装をしなければならない面倒な作業はあるものの、注文建築的に出来るのでそれは魅力があるのではないでしょうか?
今回も平米17万バーツ前後が中心の中、スケルトンの場合14万バーツ台の物件があり、とても魅力的な価格と感じます。
まず簡単にNOBLE REMIXの説明をしますと、2010年に竣工し、BTSトンロー駅から連絡橋により直結していますので、トンロー駅から濡れずに帰れます。スーパーのないトンロー駅前ですので、BTSで買い物に出かける際には、ありがたい存在ですね。特にバンコクならではの長く続く雨季の場合は効果絶大です。BTSに乗ってプロンポン駅に直結しているエンポリウムに買い物に行く際には、傘を持つ必要がありません。
ヨシダ不動産のHP(賃貸ページ)のリンクで、物件詳細を確認ください。
http://www.yoshida.co.th/detail.html?id=266
また昨年末に物件内にセブンイレブンがオープンして、更に便利になりました。物件内にある為外側から見えにくいのですが、いつ行っても結構繁盛しています。
ではまず外観からご覧下さい。対象のお部屋面積は96㎡です。

※ 外観
ダークな色使いは、NOBLE系の物件では多く使用されています。
玄関土間収納
※ 玄関土間収納
玄関を空けるとすぐに目に入るのが土間収納です。最近の日本の家も土間収納を設置する家が増えてきましたね。なんといってもゴルフから帰ってきたらバッグをすぐにしまえる、車の洗浄用品や庭の手入れ用具等、汚れやすい物を部屋の中に入れずに済むということで、新築する際に年々リクエストが増えてきていたと思います。
シューズボックス
※ シューズボックス
タイには設定がない場合が多く、あっても小さなもので靴を入れてみたら入らなかったということもあります。タイらしいとしか言えません。大きなシューズボックスを設置しているのを見ると日本人に貸し出すことになれたオーナーなのかな、といった印象です。余談ですが、タイの一般的家庭では廊下に靴を置き、家の中には靴を入れません。よってシューズボックスの必要性がないのです。コンドミニアムの廊下を見て玄関前に靴が置かれている部屋は、タイ人が住んでいる可能性が高いと思います。
リビング全景
※ リビング全景
当然ながら、この部屋にはまだ誰も住んでいません。内装のデコレーションはオーナー側が施したものです。
ソファ
※ ソファ
ここは大きなポイントで、ロングチェアはそれがあるだけで脳内チェックポイントに点が打たれると思います。寝転がってテレビを見るのは誰もが持つ習慣ですよね?また特筆すべき点は、写真のソファの長さです。長身の方でも快適に横たわれます。ポイント高いと思います。
クロス
※ クロス
タイの場合塗装壁が多く、クロスより安価です。日本の場合概ねホワイトを基調とした物件が多いと思いますが、タイの物件の方が色使いに関しては上手だと思います。この部屋もツートン、若しくはその場所に応じた色使いで上手にまとめていると思います。
奇をてらったものだと、歌麿的歌舞伎役者がプリントされた部屋もありましたが、長く空室であったようです。日本旅行にて買ってきたお土産を調度品に利用しているようなものも見かけますが、果たして歌麿のクロスは日本から買ってきたのでしょうか??
日本人がクロスを選択する場合、多種類の色を駆使して雑誌に掲載されているようなおしゃれなコーディネートを試みるのですが、最終的にホワイト系を中心にしたシックで落ち着いた色合いで決められた方が多かったと思います。やはり日本人は落ち着いた、明るい色合いが好みなのだと思います。
どこのナイトクラブですか?的な内装も見受けられますが、一瞬豪華に見えても、個人の趣味に傾倒した内装の物件はやはり成約まで時間を要しているように見受けられます。
てれびまわり
※ テレビ周り
モデルハウス等ではこのような雰囲気つくりをしますが、パネル等の素材でメリハリをつけて高級感を演出しています。下部収納も嬉しいですね。
6人テーブル
※ 6人掛けテーブル
ここもポイントです。2ベッドルーム以上のファミリー層の部屋であれば、日本から家族友人等が来たときや、ホームパーティ、ちょっとしたお茶のみの場にも6人掛けは喜ばれます。逆に小さな空間に無理矢理6人掛けを入れると狭くなってしまいがちですが、このユニットではリビングの広さにマッチした大きさでバランスがとれています。
キッチン
※ キッチン
冷蔵庫の寸法に合わせて収納が作り込まれています。ビルトインのオーブンも見た目がすっきりしており好感が持てます。
クローゼット
※ クローゼット
ウォークインクロゼット
※ ウォークインクローゼット
このオーナーは感心するほど日本人の趣向を理解していると思います。日本人に決まりやすい内装を熟知されている方たちがタイ人オーナーも少なくはありませんが、このオーナーもその一人かもしれません。基本的にタイ人は収納をさほど重視していないので、全体的に少なめ、若しくはほぼないに近い物件も多々あります。
バスルーム
※ バスルーム
綺麗ではありますが特色はありません。たまにジェットバスを設置している方もいます。
主寝室
※ 主寝室
奥の窓側に机、椅子、単独のソファが設置してあります。本を読まない方でも大き目のソファは嬉しいと思います。
子供部屋
※ 子供部屋
ここも奥に勉強机らしきものがあります。上記クローゼットはいずれも寝室に設置されたものです。
以上となりますが、この部屋はとてもお金を掛けたということではなく、まとまりがあり落ち着いた雰囲気で仕上げられており、よく日本人を理解している内装と言えるでしょう。
お金を掛けて高級な調度品を用いている内装もあるのですが、大きくお金をかけずとも成約の速い内装を作る事は可能なのです。
次回は、プルンチット方面(ルンピニ地区)の賃貸事情を書きたいと思います。

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