タイ人のコンドミニアム購入意欲

現在ヨシダホールディングスでは、ヨシダ不動産、小林不動産の新規、更新含め年間3000組超の取り扱いをしているのですが、日本人駐在員様が賃貸物件の内見をした後に気に入った物件に借りることを決め、契約書の作成をする一連の流れの中で、オーナーの名前を見るとその殆どはタイ人です。
当たり前でしょ、といわれればその通りなのですが、スクムビット日本人居住区の人気物件であれば平米単価20万円前後、それ以上の物件もあるわけで、仮にトンロー通りの人気物件Quattroであれば75㎡として価格は1,500万バーツ。このところバーツが高くなっており、1バーツ3.6円で計算すれば日本円にして5,400万円となります。
東京都心と変わらないですね。
実際このあたりのコンドを持っていらっしゃるタイ人は数件持っている場合が多く、この単価ではお金持ちでなければ購入できません。自ら購入した物件に住むことはないので、その殆どが投資目的なわけです。
お金のあるところにお金は集まるといいますが、まさにその通りで、どんどん資産を増やし、プリセールにも積極投資して、20万バーツも値上がりすれば購入権利を売却します。人気が出そうな物件であればあるほど、プリセールにおいて数室購入し利ザヤを得ています。
自ら購入し、自ら住むタイ人は、BTS駅で言えばプラカノン駅あたりから増えてきます。オンヌットより先になれば相当数自ら住んでいる状況ですね。
2012年最低賃金が引き上げられ、懸念されたインフレもなく安定した物価水準の中、ミドル層が増えたことによりコンドミニアムが売れまくっている状況です。
今まではあまりオンヌット駅より先においてはコンドミニアム自体少なかったのですが、ここ数年でどこもかしこもというくらい建築中や完成物件が増えております。
自ら住むことを目的としたタイ人は、100万バーツから300万バーツ当たりの価格を中心に最寄りBTS駅から歩ける距離の物件を目指しました。需要と供給がマッチした立地には土地の確保が始まり、日本とは違い土日関係なく深夜にも及ぶ工事、もう見慣れた風景となっています。
本日は月曜日の平日、購入目的のお客様をオンヌット駅からBTS終点のベーリン辺りまでご案内して1日がかりとなりました。厳選した人気物件での案内リストを作成しました。その中でも最新物件のモデルハウスには、平日というのにもかかわらずお客様でごった返していました。
パワーを感じます。
お客様自身も、当初プリセールを見るつもりはなかったのですが、それを見に行くことにより質問が多くなりました。最新物件でもあったので写真を撮影しようとしましたが、それすら出来ない状況でした。この物件に関しては後日改めてご紹介したいと思います
2週間強前にプリセールが開始され、3棟あるうちの1棟は完売となりました。
まだ、その他にもオンヌット通りを3キロも進んだあたりの新築コンドミニアムもご案内しました。駅から遠いにもかかわらずモールが併設されていて、昨年完成済みですが、6棟あるうちの98%が売却済みです。
網の目に路線が配置されている日本同様であれば、十分に都会と位置づけられる立地と思いますが、残念ながら駅まではとても歩ける距離ではありません。
ただタイの常識では必ずしも駅に近ければよいということではありません。モール等のアクセスが良ければ、それだけで人気が高いのです。当物件にはシャトルバスによる駅までの送迎サービスがある事も人気の理由となっています。やはり、シャトルバスがあるとないで遠い立地は人気が左右されます。
しかし昨今は少し変化してきていて、ミドル層はBTS(MRT)の駅より徒歩圏の物件を目指しているようです。
BTSの終点ベーリン駅までのコンドミニアムは徒歩圏を中心に続々売れていき、本日ベーリンより5駅先に出来る予定のサムットプラカン駅前の物件まで足を延ばしましたところ、まだ杭打ち段階で90%が売却済みとなっていました。しかも最初の売出し価格より既に150%価格が上昇していました。

日本では昭和30年代より公団住宅が売れてブームが起こり、地価は上昇し続けました。バブルで一気に上昇してその後下落するまで、確実に上昇してきました。
その間は約30年近い時を経ているわけで、その間は目立った下落はありませんでした。現在のタイもその状況に似通っているのかなと思います。
日本人のお客様は下落時を知っているので、いつまで続くか心配に思っているのですが、タイはようやくサラリーマン層が日本的に言うと分譲マンションを購入し始めたのです。
スクムビット中心の駅と3駅も進んだ駅との地価は、まだ大きな隔たりがあります。この大きな隔たりが埋まってきているのが現状です。まだ少しずつですが…。
簡単に言うと中心をアソーク駅として4駅先のエカマイ駅までは日本の都心と変わらない地価です。その先は一気に価格が下落していきます。オンヌットより先は更に安くなります。
おかしいと思いませんか?オンヌット駅より先であっても、東京駅を中心に考えればまったく持って都会なわけです。
僕が勝手に思っていることとして
ようやくタイのサラリーマンが「家を買う」行動に出たわけです。当てはめるのは変かもしれませんが、タイの現状が昭和30年代ということですね。それが簡単に崩壊して終焉を迎えるとは思えません。日本でもバブルの崩壊に行き着くまで30年近い時を経ています。15年来地価の下落はほぼ見受けられないタイですが、今まではお金持ちが中心にタイのコンドミニアムを購入していたわけで、ようやく一般層が購入できる時代が到来しました。モデルハウスに人が集まるわけですね。
エカマイより先の低価格な立地がどんどん上昇していくことを予想します。理由は、たった1駅での価格差が大きいということですね。既にその差が埋まってきていますが、まだまだ価格差が大きいのが現状です。
結論として私の父も早いうちから東京都内に土地を買い、上昇するにつれどんどん増やしていきました。現在バンコクはその状況に似通っていて、プリセールで利益を上げ1件から2件またはそれ以上、徐々に資産を増やしている状況です。
こんなことを書いたらタイ人に怒られるかもしれませんが、5~10年前まではまだまだバンコクもアジアの印象が色濃く、通勤時のOLはワンピースにビーチサンダルでした。
現在オフィス街では綺麗な服に身をまとったOLが、どんどん増えています。
僕はタイのアジア感が好きだったのですが、バンコクでは薄れ行くものとなっています。しかし本日サムットプラカンまで足を延ばした際、以前のタイ人のような優しい笑顔を振りまかれ少し癒されました。
次回はヨシダ不動産の強み。ご案内を通してつくづく感じたことを書きたいと思います。

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