バンコクの不動産市場に関する某ニュース紙の記事

現地の某ニュース紙で興味深い記事を見つけました。「クーデター以降更なる需要、活況を呈するコンドミニアム市場」といったタイトルのインタビュー記事で、「元より右肩上がりのコンドミニアム市場」の表題が付いた文章の一部を抜粋します。

ここには、バンコク都心部の新築マンションの分譲価格は、
2000年上半期 平米当たり12万4915バーツ
2013年第一四半期 平米当たり16万1314バーツ
と、書かれています。更に、転売価格は、
2000年 平米当たり5万4827バーツ
2013年第二四半期 平米当たり15万4898バーツ
と、書かれています、
転売というのは、新築で購入してから第3者に売る事、これに説明は不要でしょう。という事は、2000年の頃は、新築で平米当たり12万4915バーツにて購入し、大損をして平米当たり半額以下の5万4827バーツで転売していたことになります。これは戦争やら暴動、又想像を絶する経済危機でも勃発しない限り起き得ない現象です。そして2000年のタイにおいては、そのような事件は一切起きていません。
つまり数字が大きく間違っているのです。こうした虚偽が掲載されるのは、インタビューされた側の問題なのか、インタビューをして掲載した側の問題なのかは釈然としませんが、ちょっと驚いてしまいます。
ここで間違っているのは、2000年上期の分譲価格である12万4915バーツの部分と考察します。タイ不動産最大手であるCBREがWEB上で掲載している下記のグラフをご覧下さい。

このグラフでは、2000年時ハイクラスのコンドミニアム市場の平均販売価格は、
スクムビット地区 平米当たり約42,000バーツ
シーロム・サトーン地区 平米当たり約50,000バーツ
ルンピニ地区 平米当たり約70,000バーツ
となっています。
「値上がりが続いていますから、買いですよー。」と言いたいのは痛いほどわかりますが、数値を提示する際には、こういった間違いは混乱を招きますので、是非避けてほしいものです。果たして他の数字も大丈夫なのでしょうか?つい勘ぐってしまうのは、僕だけでしょうか?

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